ロックは物販である

音楽の聞き方は「配信」に向かっていくはずと思います。

製造、保管、流通っていうコストがかかることが無い

配信っていう形への移行は、あっという間に一般的に

なっていくはずって思う。

 

流通業でもある自分の仕事がそうなんですが

いつも物事はより流れやすい、効率の良い方になっていく。

とくにITが起こした世の中の変革は、利便性が上がると同時に

中抜き(卸業者を介さず生産者による直売り)、無料化、

っていうのが色んな業界でIT化とセットになってると思う。

 

ひと昔前はアルバム出すのにすごいお金がかかってました。

今ではDAWの普及で録音コストも下がって、

SNSの普及でプロモーションに印刷物もテレビも不要、

配信という形をとれば、CDを作って流通させることも必要ない。

 

そんな時代に、無名インディの自分らがCDという有料のプロダクトを出す、

しかもプレスで大量に。

名盤が無料でいくらでも聴けるこの時代に意味あるのか

って考え続けてきましたが…

少し考えが変わることがありまして。


先日レコ発ライブをやって、CDを買って頂いた方々に

サインを書いてくださいとお願いされまして

3回も書かせて頂いたんです。

なんか自慢っぽい記述になってしまっていやなんだけど

このブログは自分の脳内整理でもあるのでどう思われてもいいや。

 

ええー!ってびっくり。緊張しまくり。

サインなんて用意もしてないから、どうにもならない。

ウルトラマンの稚拙な絵を書いてお茶を濁して

本当に恥ずかしいやら、申し訳ないやら。

おそらく、がっかりされたのではないでしょうか。

本当に反省してます。

 

ぼくは自分のことを、音楽作ってる町工場のオヤジって思ってて

これまでも何度かサインすることはありましたが、

自分とサインは無関係である、と思ってきたんだと思います。

音楽でプロダクトを作る町工場のオヤジですから。

 

でも、バンドのプロダクトっていえば、CD,DVD以外にも

Tシャツや缶バッジ、ステッカーが一般的で

これらは音源がいくら配信になったところで「モノ」であり続ける訳です。

 

大槻ケンヂの「ロックは物販である」という言葉を思い出すんですが、

ぼくらが作ったCDアルバムというのは

「グッズ」という側面も確実にあるっていう事を今回のレコ発で感じました。

 

おそらくアナログレコードやカセットテープでのリリースが相次いでるのも

配信の登場によってアルバムの「音源」という側面以外の部分が

強調されてきているんだと思いますが、

本来、昔からCDもTシャツやステッカーと変わらないグッズでもあったんです。

 

そう思うと、サインも商品だと思います。

「サイン書いて!」と言ってくれた楽しみにしていてくれた方々は

ぼくのつたないサインを見てさぞガッカリされたのではないでしょうか。

反省しきりです。

アーティストは自分自身もプロダクトだったのです。

 

しかし、今回のことで、今の時代にCDアルバムを出した意味。

少しモヤモヤがなくなりました。

 

CDが商品であるように、サインも大事な商品。

サインをお願いされたときに、粋なサインで喜んで貰えるように

写真も一緒に撮りましょうか、とか気の利いたことが言えるように、

なれるだろうか…

ぜんぜん向いていないけど。やらないと本当に申し訳なさすぎ。

 

練習しなければ…

 

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