本作「春」は新たなる日々の幕開けにふさわしい力強いロックナンバーであるが、爽やかな春の歌をイメージして聴いてみると大いにギャップを感じるだろう。 綺麗事ではない心の奥底から渇望するような歌詞世界と、豪快でノイジーなギターから垣間見える侘しさは、爆音とは裏腹にまるで声を殺し泣いているかのようだ。 激情と無常が交錯するTHE天国カーならではのエモーショナルな世界観の本作。 春が来る度に心当たりがあるリスナーも多いはずだ。