GLEAM というアルバム

こんばんは。夜が長すぎてブログを書いています。
なんだか短文投稿よりもこのように限りがなく文章を書くことができるという点で、ブログは私に適していると思います。

さて。今回は前の投稿でも触れた、ブログ放置期間にリリースしていた作品について、私の個人的な見解を時系列に記録していこうかなと思い、つらつら書いています。
といいましても、本作の制作はほぼ1年前に行なっていたもので、アルバムを聴き返しながら思い出して行こうかと思います。
アルバム制作のときは恒例にしているのですが、公式の特設サイトでは制作から時間が経たないうちにライナーノーツを書くようにしています。
※『STUDIUM』はまだ途中ですが、それについては一緒に目を瞑りましょう。
もしお手すきの際は、本作についてのライナーノーツも併読していただけるとよりよいかもしれません。(リンク飛べます)

それでは、まず本作の制作開始の段階について。
必然的に前作の話題が出るのは仕方なしと思いますが、やはり3枚目のアルバムである『SPACE』の完成から本作が始まります。
これはのちに起きたことですが、本作から各配信サービスでの取り扱いが始まり、受け取り手の数も微量ながら増えました。
そこへの意識か、來る4枚目となるアルバムは自分の代表作にしよう、という気合いが入っていたようにも感じます。

2017年の話でした。
3月にアルバム『SPACE』を発表し、『SPACE』の制作も佳境に入るなか並行して進めていた「Neon Sign」というシングルを軸にした『NEON EP』を7月に発表します。
このEPの軸にもなっている「Neon Sign」という曲が、やはり『GLEAM』の軸にもなっていると今でも感じています。
バランス感や構成、そして何より音色の特徴、といった様々な要素が、のちのアルバム『GLEAM』を象徴しています。幸いにもとても良いミュージックビデオもできました。

これでまた次にいけるという確信で、アルバムの制作に取りかかることができました。
レーベルキャンペーンに向けて書き下ろした「Festa」というシングルの制作を挟み、8月、改めてアルバムを形作る重要な楽曲である「Illuminant」、さらに10月には「Strobolight」を公開しました。
この2曲は11月に発表した『LIGHTS EP』にバンドルされていますが、『NEON EP』の続編となりながらも〈暗さのなかの眩しい光〉という明確なアルバムに向けてのテーマが具体化したEPになりました。さりげなく重要なのがもう1曲「Side Lamp」です。これはのちにアルバムにも収録されている「Lamplight」や「Polaris」といった楽曲にテーマが引き継がれています。

さて、この頃から楽曲の配信が始まりますが、年が明け2018年になるとアルバム制作もピークを迎えます。
2月〜5月まで4曲分、シングルを連続でリリースしますが、まず取り掛かったのが「Apogee」、「Lights Out」、「Awake」の辺りだったと記憶しています。
特に「Awake」はアルバムでいちばん大事な場所に置きたいと考え、先行シングルにはせず温めておりました。

いま振り返ってみると、明確にシングル用に制作したのは「Apogee」だけだったように感じています。ループ中心のトラックに、きらびやかなシンセサイザーの音、ティザーシングルとしてはふさわしい内容のように今でも思います。

ですが、連続リリースの第1弾は「Echo」というトラックになりました。
順当な〈シングル〉というような楽曲はもう十分だろうと。
要はすでに2017年のうちに「Neon Sign」、「Illuminant」、「Strobolight」といったシングルらしいシングルは出してきているので、ここで一旦意外性のあるようなものを出して少しわからなくする、というひねくれたアイデアによってこのような展開に。
これは第3弾の連続シングルリリースである「Gleam」にも現れています。アルバムのなかでいちばん異色なものが表題曲となっている、という。

アルバムの中で最後に制作されたのが、『LIGHTS EP』のところでも触れた「Lamplight」と「Polaris」です。
EPとはいえ毎回意識しているのですが、特にこの『LIGHTS EP』はアルバムのような流れを意識したものとなっていました。
シングル向きの楽曲のなかに「Side Lamp」のような肩の力が抜けたようなミニマルなものも2曲ほど、ということでアルバムの前半を締めくくるような流れの位置に設定しました。

そのあとは「Awake」のイントロ部分を詰めたりといった、細かい部分を埋めていく作業をしつつ、
全10曲のアルバム『GLEAM』が完成した、という流れになっています。

いささか流れが早かったように感じますが、ずいぶんと書いてしまいました。もう誰も読んでいないかもしれません。

とんでもないアルバムができた、という感触は今でもあります。
未だに「Awake」のようなトラックはもう作れないと思っています。
きっとこれからもずっと代表作なのかもしれないですね。

これを超えるという話ではなく、このように書いてしまうのもこれからも制作を続けようとしている私にとっては厳しいですが、比べるものでもないのかな、とも思います。

だらだらと書いてしまいました。しかし最新作『STUDIUM』に向かうまで、短い間にまた変化はありました。
次回は『WATER EP』という転機について書こうと思います。懲りずにまたお付き合いいただけたら。