イズミフミ

インタビュー

私がこうして”音楽”という夢に向かって邁進できているのは
“自分らしさ”を育んでくれた存在があったから

作詞作曲、編曲、プロデュースを自ら手掛ける北海道出身のシンガー・ソングライター、イズミフミ。耳と心に引っ掛かるキャッチーでリズミカルなメロディと、リアルな女心を赤裸々に綴った歌詞が魅力だ。そんな彼女の楽曲「SPY」がTBS系”イベントGO!”の4月度オープニング・テーマに選出されたことを記念し、Skream!では初のインタビューを敢行。高校時代はダンスに打ち込んでいたというイズミフミが音楽を始めたきっかけから、ニューEP『夢見がち脳内』まで、いろいろと話を訊いた。

-Skream!初登場となりますので、まずは音楽活動を始めたきっかけを教えてください。

小さいころから歌手に憧れていて、歌やダンスを習っていたんです。一時期は”ダンサーになるぞ!”ってダンスをがっつりやっていたんですけど、”やっぱり歌を歌いたい”と思って。それで上京して、専門学校に通い始めたのが本格的に活動を始めたきっかけですね。

-小さいころからの夢だったんですね。歌手になりたいと思った理由はなんですか?

お母さんがすごく音楽好きで、地元でアフリカン・ミュージックのバンドを組んでいて、ムビラっていうオルゴールの原型となった楽器をやっていたんですよ。いろんなジャンルの音楽を小さいころからずっと聴いていて、音楽が身近にあったからだと思います。

-ニューEP『夢見がち脳内』は、制作にあたって何かテーマを掲げていたのでしょうか?

全部ポップな曲にしようとは決めていました。タイトルの”夢見がち脳内”って、ふたつの捉え方ができると思って付けたんです。ひとつは”現実と向き合わず夢ばかり見ている”少しイタい感じ。もうひとつは”前向きに夢を追い掛けている”というポジティヴな姿、のふたつの捉え方です。このふたつのテーマに当てはまる曲を集めました。

-”イベントGO!”の4月度オープニング・テーマに選出された「SPY」の歌詞は、かなり心の奥底にある思いを歌っていますよね。どんな経緯で生まれた楽曲なんですか?

女友達と話してるときに、”LINEは既読にならないのにゲームにはログインしてる”っていう話が出てきて、すごい共感したんです。好きな人のことを詮索したくなるというか、”今何してるのかな”と単純に気になっちゃうんですよね。こういうエピソードって多くの人が共感できるけど、曲にする人は少ないだろうなと思ったので曲にしようって。

-イズミさんの楽曲はそういう言葉選びが魅力のひとつだと感じますが、意識していることなどはありますか?

そこが自分らしさだとは思っています。ガールズ・トークとか海外ドラマとか、何かからインスパイアされることが多いですね。感覚としては、”これをどう表現するか”というよりは”この表現いいかも”ってひらめきにアイディアを繋げていく方が近いです。

-今作だと”鈍感マン”というタイトルが特に秀逸だと思いました。

これ、私の実体験なんです。好きな人にすごくアピールしていたときに全然気づいてもらえなくて。それを本人に指摘したら、”なんか俺、鈍感マンかもしれない”って言われたんですよ。”鈍感マンって何?”って感じですよね(笑)。そのときに私も初めて”鈍感マン”ってワードを聞いたんですけど、めっちゃ耳に残るし韻も踏みやすそうだなと思って(笑)。

-ラストの「ただいま」は故郷北海道のことを想った歌ですよね。

私が育ったのは北海道小樽市の朝里川温泉という温泉街なんですけど、その故郷をイメージして去年書いた曲です。東京に慣れてきたからこそ、書けた曲ですね。地元に帰ったときに、おじいちゃん、おばあちゃんの背中が小さく感じて。すごく元気なんですけど、なんか小さくなったなぁと思ったんですよね。特にお世話になったひいおばあちゃんが元気なうちに、ひいおばあちゃんを想った歌を書きたいなと思っていたので、この曲はひいおばあちゃんへの想いを強く込めています。

-『夢見がち脳内』の中で、「ただいま」だけ少しテーマが違うなと感じたのですが、今作に収録した理由はなんですか?

私がこうして”音楽”という夢に向かって邁進できているのは、”自分らしさ”を育んでくれた存在があったからだと思うんです。曲の歌詞にあるように、挫けそうなときも地元に帰ると、子供のころに抱いた感情を思い出し原点に戻ることができる。故郷の自然、家族、友達、すべてのことがパワーになって、自分らしさを取り戻せる。そして再びいい意味で”夢見がち”になれるんです。今作『夢見がち脳内』は、パンチの効いたポップな曲が多く収録されてますが、その中でも”夢を見れてるのはあなたのおかげなんだ”ってことを故郷へ伝えたかった。なのでEPの最後に収録しました。

-なるほど。では最後に、これからどんなアーティストになりたいか、目標やヴィジョンを聞かせてください。

みんなが口ずさめる曲を作って広めていきたいですね。女心もどんどん掘り下げた曲を書いていって、悩める女子たちの背中を押したり自信に繋がったりするようなメッセージを届けていきたいです。もっといろんなところで活躍できるようになりたいのでみなさんに知ってもらえるように頑張ります!

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