『Beyond The Campus vol.3』-BLACK BERRY TIMES インタビュー-

インタビュー

お母さんにも分かる音楽を

はじめに

『Beyond The Campus』とは、早稲田大学の公認レーベルサークルWaseda Music RecordsがBIG UP! zineとタッグを組み、学生アーティストにインタビューを行う企画です。本企画はリレー形式となっており、第3弾のゲストとしてBLACK BERRY TIMESさんにインタビューを行いました。

結成の経緯について

−まず、結成した経緯やオリジナル曲を作った経緯について教えていただきたいです。

柳沢)元々別々のところで音楽やってて、最初に話を持ちかけたのは僕です。DTMを1人で高校の頃からやってたんですけど、大学に入ってからは1人だと限界があると思った時期がありました。アレンジが出来る人と一緒にやりたいと思って、大学の知り合いに荻原を紹介してもらいました。最初に2人で1曲作って、曲の感じが良いなと思ったので企画書を持って彼を誘いました。
荻原)最初に企画書を持ってきてもらいましたね(笑)。企画書を持って誘ってくれた時には曲のリストでイメージを共有してました。まだデモは出来ていないけどこういう構成で作ると最初から決まった状態で持ってきてくれました。それが去年の5月くらいです。

−作詞と作曲はどちらがやられているんですか?

柳沢)基本は作詞作曲が僕で荻原が編曲ですね。曲の中には全部荻原が作詞作曲編曲をやるものもあります。

−初めて配信した楽曲や初めてライブした日のお話についてお聞きしたいです。

柳沢)最初にアルバムを作りました。シングルではなくアルバムでどんとやりたかった。12曲を今年の2月に配信しましたね。
荻原)他のバンドと違うのがライブで曲を育てるというより、最初から製作で始めているスタイルであることです。正規のメンバーは2人なのでサポートでたくさん手伝ってもらっています。色々なジャンルの音楽をやっている人を集めて、曲の雰囲気によってサポートを変えています。その結果、色々なジャンルが出来ています。
柳沢)ライブに関しては、8月半ばにこのプロジェクトの初ライブがありました。僕は人前で歌うのが初めてでした。自分たちの楽曲をライブでやるっていうことが楽しかったですね。
荻原)来てくれた知り合いからも「初めてなの!?」って好評をいただいて(笑)。サポートで入ってもらっている人たちはプロなので、頼った感じです(笑)。

BLACK BERRY TIMESの楽曲について

−音楽を通して伝えたいメッセージはありますか?

荻原)曲にもよるよね。
柳沢)歌詞の二面性を大事にしています。1番と2番で表現が対になってるのが好きで。
アルバム1曲目の「始まり」っていう曲には、最後のフレーズで、「世界は涙のようで確かに笑っていて」っていうフレーズがあったり、2曲目の「ワンダーボーイ」っていう曲で、1番は「悲しみばかり溢れてしまったこの星で」2番は対照的に、「輝きばかり集めてしまったこの星で」ってなっています。二面性を書きたい。そういった歌詞が多いかなと。
荻原)一貫してのメッセージは無いんですけど、根本的な部分では音楽を聴いて勝手に踊っちゃうっていう感覚的なことが大事だと思ってて。頭で考えるよりもふっと耳に入ってきて、心が豊かになるっていうことを意識してます。

−音楽を作る上で意識していることはありますか?

柳沢)もともと企画書の段階では、「ブラックミュージックをJpopに昇華する」っていうのを意識してました。ブラックミュージックとpopのバランスも大切にしています。「お母さんも分かるけど格好良い音楽」って荻原が言ってたんですけど、凄く腑に落ちました。
荻原)全然人の受け売りなんですけど(笑)。
柳沢)?!(笑)。
荻原)カルチャーに疎いお母さんにも伝わる音楽を作りたいです。お母さんは声色のちょっとした違いは分からない。そういう表現の部分をお母さんにも分かるようにしたいです。

音楽との最初の出会い

柳沢)父親がブラックミュージック好きで、車の中で70年代のソウルが流れていてよく聴いていました。それとpopsも聴いていましたね。
荻原)物心付いた時に聞いてたのは嵐です。HIPHOP、R&Bの音楽をやっていたからです。今思えば、それが高じて今ブラックミュージックが好きなのかなと思います。今は嵐のルーツとなっている曲を聴いています。

影響を受けた楽曲5選

−影響を受けた楽曲ついてお聞きしたいです。

柳沢)2人で5曲選んで、リリース順に並べました。
1曲目は、Stevie Wonderの「You Are the Sunshine of My Life」
2曲目は、Earth Wind & Fireの「Boogie Wonderland」
3曲目は、Michael Jacksonの「Rock With You」
4曲目は、星野源の「桜の森」
5曲目は、映画の『ララランド』のテーマソングである「Another Day of Sun」
この5曲は、僕らの共通するルーツって感じですね。
とくに最初にアルバムを作るにあたってやろうと思った、ブラックミュージックをJPOPに昇華するというところに当てはまります。
最初の3曲は昇華元の曲たちです。
星野源は日本で1番上手くJPOPに昇華している人たちの1人だと思うので、影響を受けています。
『ララランド』は2人とも好きな映画で。映像面も自分たちでやらなきゃいけないので『ララランド』は制作全体で参考にしてます。全体的なブランディングにも影響しています。
音楽と映像は繋がっていると思っているので、僕らは映像にも力を入れています。

学生音楽シーンについて

−学生音楽シーンにおける音源を広める方法について何か考えてあることなどありますか?

柳沢)僕らで言うと、プレイリストに入れてもらうって感じですかね。僕らの場合はプレイリストにある曲が伸びています。
荻原)サポートで色々な人を呼んでいるので、その流れでその界隈に広まっていくのもあるかもしれないですね。
柳沢)他の配信代行でリリースしたことはないんですけど、BIG UP!さんみたいに配信代行元のプレイリストに入れてくれるサービスはありがたいですね。

おすすめの学生アーティスト

−おすすめの学生アーティストを教えてください。

柳沢)9W3R7Yさんです。
荻原)彼の音楽はキャッチーで踊れる音楽である上に、美しい音色が魅力です。彼はデジタル音響技術に精通しており、その知識に基づいた音作りをしています。また、音楽制作に用いるプラグインも自作しています。こういったエンジニア的な視点を持ったアーティストという点において、同世代で頭一つ抜けていると思います。
同人音楽界隈ではかなり名が知れている方です。
音作りが1番素晴らしいなと思っていて。倍音、位相の関係を意識して制作されていると思います。

お知らせ

柳沢)7月末から3ヶ月連続でリリースしていて「SUTEKI」という曲や、10月に出した「DISCONNECT」という曲は2曲ともMVを作っています。
荻原)1月31日

BLACK BERRY TIMES プロフィール

主に作詞・作曲を担う柳沢碧人(vo,key) と編曲・ミックスを担う荻原蓮(g) の
現役大学生2人を中心とした音楽プロジェクト。
2023年2月、1stアルバム “FIRST LIGHT” のリリースと共に活動を始める。
ブラックミュージックをルーツとし、それを現代の解釈でジャパニーズ・ポップとして昇華する。
バンドメンバーは固定されておらず、楽曲によって異なる編成で活動を行っている。

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インタビュアー・エディター:井戸海如、押木珠里愛、野口愛紗