KeeP【BIG UP! selection 7 Question】
インタビュー
『BIG UP!』を利用している注目アーティストをピックアップして紹介するメールインタビュー企画【BIG UP! selection 7 Questions】。今回はKeePが登場
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Q1. 音楽活動を始めたきっかけは?
中学3年生の時、フリースタイルダンジョンや高校生ラップ選手権がすごく流行っていて、
学校終わりにみんなで公園に集まって、即興でラップをする“サイファー”をして遊んでました。休み時間も、ビートボックスができる友達がビートを刻んで、みんなでフリースタイルしていたのを覚えています(笑)。
初めてステージでマイクを握ったのも、地元のMCバトルで、めちゃくちゃボコボコにされました(笑)。でもその体験をきっかけに、だんだんと「人と戦うための音楽」よりも、自分が感じたことを言葉にしていくことの方が好きなんだって気づきました。
だから、感情を韻を踏みながらスマホのメモに残す——
そんな“ほぼ自己満”な時間が、自分にとっての音楽の原点でした。
今でも覚えているのが、高校時代にラグビーで花園に出場したとき、前日の夜に緊張した気持ちを韻で綴ったメモがあって、それが今もスマホに残ってるんです。最近それをふと見つけて、「こんなこと書いてたんだ」って、ちょっとエモくなりました(笑)。
そんなふうに、日常で感じたことをずっとメモとして残してきたことが、今の“詞を書くこと”にそのまま繋がっていると思います。
あともうひとつ大きかったのは、中学3年のときに転校してきた音楽が何でもできる同級生との出会いです。ギターもピアノもドラムもできる子で、サイファーの後に僕だけその子にギターを教えてもらって、その経験も今の活動に繋がってると思います。
ちなみにその時に使っていたギターは、少し前におじいちゃんがたまたま持って帰ってきて、家に置いてあったのがきっかけで使い始めたものでした。そんな偶然も重なって、音楽との距離が一気に近くなった感じがしています。
ニューリリース「錆びた待ち合わせ」にはどういった想いを込めましたか(歌詞、メロディ、アレンジ面など)
この曲は、別々の道を歩くふたりが「どこかで偶然、また会えたらいいな」という、静かな願いを描いています。僕自身、半年前に上京して、ビルが並ぶ東京の道が迷路みたいで、人がすっごい多くて。「こんなに多いのなら、会いたい人がもしかしたらいるかもしれない」と期待したり、そんな様子を描きました。
今の時代、連絡を取れば簡単に会えるけど、あえて“偶然”で会いたい、っていう感覚。決して悲しいわけではなくて、お互いが“立派な地図”を描きながら進んでいる。でも「どこかで会いたいな」って気持ちもある——そんな感情を込めています。
アレンジは、ミッドテンポでメロウなビート。2番では疾走感のあるラップにも挑戦して、ちょっと大人びた雰囲気に仕上げました。
ニューリリース「錆びた待ち合わせ」について、どのように制作は進んでいきましたか?
今回は、上京してから出会った同い年のトラックメーカー兼プロデューサーのKay Clackerと制作しました。今までの僕は1人で作ることが多かったんですが、今回は0から2人でセッションという形で進めて、その日のうちにほぼ完成するくらいテンポよく進みました。
誰かと一緒に曲を作ることで、音楽の楽しさを改めて実感できたし、完成したときの喜びは特別でした。
歌詞についても、普段は僕視点で書くことが多いんですが、今回はKay Clackerの「2人の様子を上から見た視点で書いてみたら?」というアイデアから、サビ部分のみ客観的な視点に挑戦しています。バースはこれまで通り男性目線で描きつつ、サビだけ少し距離をとって2人の関係性を俯瞰で描いている、そんな構成になっています。

最近聴いている音楽や行ったライブがあれば教えてください。
上京してから洋楽をたくさん聴くようになりました。Coachellaやグラミー賞で注目されたアーティストを調べて聴いたりして、世界の音楽に触れる機会が増えました。
ライブでは、フェスへの注目度が自分の中で高まっていて、今年はCENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVALにも足を運びました。YOASOBIさんやCreepy Nutsさんなど、日本のトップを走るアーティストのステージを観て、すごく刺激をもらいました。
僕もいつか、そういった大きなフェスに出演できるようになりたいと思っています。
最近ハマっていることを教えてください。
最近、友達と行ったキャンプがめちゃくちゃ楽しくて……どっぷりハマる予感がしてます。岐阜出身で山に囲まれて育った僕にとって、自然の中で過ごす時間が心を落ち着かせてくれるって再確認しました。キャンプが終わった次の日には、自分用の道具を全部揃えていて(笑)、次はソロキャンプにも挑戦する予定です。
それからもうひとつ、古着にもハマってます。実は上京するまでは1着も持っていなかったんですが、東京に来てからすっかり魅力にハマってしまって。名古屋には「大須」っていう古着通りがあるし、岐阜にはキャンプ場がたくさんあって有名だし、最近は地元に帰るのが本当に楽しみです(笑)。
さらに、スポーツ観戦にもハマっていて、特にラグビー。高校から大学の途中まで本気でプレーしていたので、今でも大好きなスポーツです。秩父宮での準決勝や、国立競技場での決勝も現地で観ました。戦う姿を見ると、「また頑張ろう」ってすごく元気をもらえるんですよね。
そして、高校時代に出場した全国大会・花園のテーマソングだった、スキマスイッチさんの「ハナツ」という曲。この曲を聴くと、当時の自分やあの頃の景色がよみがえります。
だからこそ、いつか僕も、花園を目指す高校生たちの力になれるような曲を作りたいと思っています。
今の目標のひとつは、「花園のテーマソングを担当すること」です。

お気に入りの機材は何ですか?
上京してすぐ、渋谷のギター屋さんで一目惚れして、5分で購入を決めたアコースティックギターがあります。“Headway Guitarsの「HJ-5080SE (WH.PG) BLK」”という黒のモデルで、何がいいとかは正直よく分かってなかったんですけど(笑)、とにかく直感で「これだな」って思って決めました。
それまで、ギターをステージで弾いたことは一度もなかったんですけど、このギターに出会って、初めてライブでギターを持って歌いました。
これからはこの相棒と一緒に、もっといろんなステージに立っていきたいと思ってます。
今後のリリースやライブなど予定を分かる範囲で教えてください。
今年は、作品をたくさん作ってリリースしていきます。だからこそ、力を入れていたワンマンライブはいったん止めて、曲作りに集中しようと思ってます。
まずは、夏にEPをリリース予定です。MVにももっと力を入れていきたくて、そのためにはまず、「MVにしたいな」って自分で思えるような曲をちゃんと作りたいなと思ってます。
今までみたいに、1人で向き合って作る曲ももちろん大事にしながら、Kay Clackerや他のプロデューサーとの共作でも、もっといろんな自分に出会っていきたいです。
あと、これまではけっこう「自分の気持ち」にフォーカスした歌詞が多かったんですけど、これからはもう少し俯瞰した視点でも作っていけたらなって思ってます。
とにかく、今年のリリースは本当に楽しみにしててください!!
【RELEASE INFORMATION】
KeeP「錆びた待ち合わせ」
2025年6月25日(水)配信リリース
▼各種ストリーミングURL
https://big-up.style/musics/301441
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