憂鬱を枕に沈める、KATOMYのベッドルームポップ

PICK UPアーティスト

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回はKATOMYをご紹介します。

ダサい自分も受け入れて

KOTOMYは、シンガーソングライターであるナカトミの宅録系ソロプロジェクトだ。作詞・作曲、演奏、歌唱と難なくこなすが、決してそこに強いこだわりがあるわけではないという不思議な人物である。

KATOMYの音楽を聴いてると「真っすぐに生きるってなんだろう」と、考えさせられる。大人のいうことを聞くことなのか、社会のレールに乗ることなのか、周りの人と上手に付き合うことなのか。
屁理屈や焦りを隠すことなく素直に歌詞へ落とし込む彼を見ていると、“自分から逃げないこと”こそ「真っすぐに生きる」ということなのではないかと思わせられるのだ。自分のなかにある憂鬱も焦燥も見つめ、それも含めて自分だと認識する。虚勢や強がりで取り繕ってしまう私たちにとって、それはとても大切なことだと思うのである。

先日配信開始された『OSONAKI』は、2018年11月にリリースされた作品。焦燥感をテーマとした1枚で、ありきたりな自分自身を歌った「凡人」やマイペースに世界を捉えた「置いてかれてもいいよ」などが収録されている。メランコリックが心地よいアルバムに仕上がった。

●こんなアーティストが好きな人におすすめ●

・ホフディラン
・The ピーズ
・TOMOVSKY
・キイチビール&ザ・ホーリーティッツ