モッチェ永井が紡ぐ、3分間の夢

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BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回はモッチェ永井をご紹介します。

些細な光を射す

たびたび“音楽に思想は必要か”という話題がトピックをさらっていく。戦争や差別、弾圧などの歴史と隣り合わせで育ってきた音楽が、なんらかの思想と結びついているのは不思議ではないことだ。しかし、だからといってすべての音楽が強いメッセージ性を持っている必要もない。モッチェ永井が紡ぐのは、思想とは少し離れたところに存在する3分間の夢だ。

ベーシストとして音楽のキャリアをスタートさせた、モッチェ永井。もともと声は大きかった彼だが、2011年に起きた東日本大震災をきっかけにボーカルへと転身した。そこにあったのは、“自分の歌を歌いたい”という思いである。
彼は「自分の歌で誰かの行動を変えたい」なんて、微塵も思っていない。自分の歌で少しでもお酒が美味しくなったら、自分の音楽で少しでも息抜きになったら。日常のなかに些細な光を落とすシンガーこそ、モッチェ永井なのである。

先日配信が開始された『Enjoy your stay inside(it’s later than you think)』は、今年の5月に300枚限定のチャリティーシングルとしてリリースされたもの。ステイホームに疲れた人々の心に染みる、穏やかなハッピーソングだ。彼の“少しでも光を”の精神がにじみ出た、優しい音楽に触れてほしい。

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