センスをとどろかせる、hammaのサンプリング
PICK UPアーティスト
BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回はhammaをご紹介します。
キャッチーを捕まえる嗅覚
「待っていても、はじまらない。」というのは、コピーライター・作詞家である阿部広太郎氏の言葉だ。東京を拠点に活動するhammaは、まさしくそのコピーにハマる人物だと思った。物理的にも精神的にも一ヶ所にとどまることなく、自ら行動を起こし最善の未来を切り開いていく。
会社員として働きながら、ラッパーとして活動しているhamma。激務の合間をぬってはサイファーへ参加し、カバーやオリジナルもコンスタントに公開している。
そんな彼の強みは、パンチあるサンプリングだ。「明日があるさ」や「サザエさん」などを華麗にジャックし、自身の言葉で乗りこなす。コピーライター志望というだけあって、引用や押韻へのこだわりも人一倍強く、色濃くリリックに反映されている。キャッチーを見つけ出す嗅覚とそれを自分の解釈で届ける言語化能力の高さこそ、hammaのすごさだと思うのだ。
先日配信が開始された「101」は、着実に大人へなっていく自分を感じながらもチャレンジ精神を忘れずにいたいと、クールな炎がしたたかに燃える1曲。“101”は高校1年生のクラスであったり、大阪時代に住んでいた部屋だったり、hamma自身に縁の深い数字でもある。現在地と当時を比較する、ある種原点回帰のナンバーになるのではないだろうか。