春猿火が叫ぶ、粗削りなエモーション

PICK UPアーティスト

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回は春猿火(はるさるひ)をご紹介します。

あの頃の気持ちを呼び起こして

粗削りな感情は美しさだ。悲しきかな諦めることも我慢することも、年を重ねるごとにどんどん上手くなっていく。綺麗に整えられた想いは、無色透明。よくも悪くも誰にも影響を与えることがない。一方で春猿火の届ける音楽は、鮮烈なビビットカラーだ。

彼女の歌声には、眩いばかりのエモーショナルが宿っている。それこそ、若さをそのまま注ぎこんだような粗削りの感情が。時にはあどけない少女のように、時には荒くれた暴君のように、素の感情を歌いあげる。
だからこそ彼女の歌は、10代・20代の若者の心に刺さるのだ。自分がどこかに置いてきてしまった、あの頃を思い出させてくれるのだから。

先日配信が開始された「台風の眼」は、彼女にとって初となる配信シングル。人気ラップシンガーであるたかやんが作詞・作曲を担当し、勢いのあるロックチューンになっている。むしゃくしゃしたとき、すべての感情を溶かしてくれる1曲になるのではないだろうか。