comattoが瑞々しく刻む、証明の音楽

PICK UPアーティスト

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回はcomattoをご紹介します。

自分と誰かが生きるため

音楽でお腹はいっぱいにならないし、目の前の問題が解決されるわけでもない。それでも縋ってしまうのは、音楽には何か不思議なパワーが宿っているからなのだろう。昨年の5月28日から活動を始めたcomattoも、縋るようにして音楽へ吸い寄せられたクリエイターの一人だ。

comattoがコンセプトに掲げているのは、“証明の音楽”。自身の存在証明を音楽という形で今に刻みつけていく。
“こういう人間だっていいたい”とnoteに綴っていたが、その想いは楽曲からも痛いほど伝わってくる。腹のなかをストレートに吐き出したようなリリックは青く、高校生になったばかりの瑞々しい感性をそのまま転写したよう。自身の呼吸を正すため、誰かの酸素になるため、音楽を生み出すアーティストこそcomattoなのである。

先日配信が開始された「maigo」は、誤魔化しながら生きていて何にもなれない様子を迷子と重ねて表現した1曲。のらりくらりと揺れる歌声が、不安定な精神性を繊細に映し出したナンバーだ。