茜さす日に嘘を隠してが灯す、明日への光

PICK UPアーティスト

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回は茜さす日に嘘を隠してをご紹介します。

希望をひとさじ

小説家とシンガーが「読む音楽」と「聴く小説」を届けるプロジェクト、いろはにほへと。その第一弾アーティストとして青く滲んだ月の行方と共に打ち出されたのが、小説家・真下みこととシンガー・みさきによる女性デュオ、茜さす日に嘘を隠してである。

彼女たちが描くのは、時代や環境に翻弄され揺れ動く不安定な女性の心と、ありきたりな日常のなかで見つけた一筋の光だ。何もかも上手くいかなくて逃げ出したくなる日が、誰しもあるだろう。そんな現実から救いだしてくれるのは、ほんの些細なできごとだったりする。
大切な人が「好きだ」と言ってくれた、「ずっとそばにいるよ」と約束してくれた。たったひとりの言葉や行動が、ひとりの人間の毎日を豊かにする理由になるのだと、茜さす日に嘘を隠しての作品に触れていると思えてくるのである。

先日配信が開始された「さんざんな朝」は、何者にもなることができぬ自分にもがき苦しむ心情を描いた作品。“就活って援助交際みたい”などといったオブラートに包まぬ表現が、より等身大な心を伝えている。