演奏の節々に秘められた、西内徹の歌心

PICK UPアーティスト

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回は西内徹をご紹介します。

独特の歌いまわしで

アーティストが“活動〇〇周年”とアニバーサリーを祝うように、何かを続けていくというのは並大抵のことではない。仕事にしても趣味にしても、ひとつのことを追い続けるのは尊いことである。サックス&フルート奏者の西内徹は、今年の10月20日に還暦を迎えた。

パンクからダブを経て、レゲエの世界へ傾倒していった西内。もはや優れた日本産レゲエの裏には欠かせない存在の彼であるが、サックスを始めたきっかけは借金のかたとして手に入れたからだったという。
西内のプレイは、なんといっても歌心がある。若いころ大真面目に「日本人のルーツを知ろう」と長唄や民謡を聴いていたことも影響しているのだろう。日本人独特の節回しが、彼のサックスにも生きているような心地がするのだ。

先日配信が開始された『西内徹&Yamande』は、彼にとって9年ぶりとなるアルバム作品。西内徹バンドの進化系メンバーで臨んだバラエティー豊かな1枚だ。夜が長くなるこれからの季節に、ぜひ添えてほしい。