Augmentが響かせる歌とギターのハーモニー
PICK UPアーティスト
BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回はAugmentをご紹介します。
歌を生かすギター
近年、サブスクの定着によって、イントロのない楽曲が増え、楽曲自体の長さも短くなったと言われている。さらには、サビで歌わない楽曲がヒットしたり、ギターソロは絶滅危惧種と言われたり、楽曲の構成は時代によってさまざまに移り変わる。
そんな中で、ボーカルとギターが共に歌うような楽曲を届けてくれるのが、千葉の男性4人組バンドAugmentだ。彼らの楽曲を聴くと、まずはその優しい歌声や美しいコーラスワークが作り出す、爽やかなハーモニーに耳を奪われる。歌の力を持ったバンドだ。
しかし、よく耳を傾けてみると、それと同じくらいギターを聴かせるパートも多い。イントロやメロのつなぎ、メロディーの裏での演奏まで、もう1人のボーカルのように、歌に寄り添って奏でられている。昨年11月にリリースされたシングル収録の「春の夜風に」は、イントロのギターメロディで引き込み、サビでの彩り豊かな演奏が曲の情景を広げている。
インストで構成しても、同じ景色を見せられるのではないかと思うほど、ギターが大きく楽曲の個性を支えているが、それが実にさりげない。歌モノとインストの間をいくような、心地よいポップスだ。