不純物に屈しない、Organic Callの音楽
PICK UPアーティスト
BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回はOrganic Callをご紹介します。
噓偽りなく姿勢で
人というのは、思いのほか違和感に気付く生き物だ。行きつけのレストランの味が変わっていたり、好きな人の香りが変わっていたりといった些細な違いを「なんかおかしい」と気づいてしまう。おそらく歌っている人の言葉が本当か嘘かなんてことも、直観的に感じ取っているのだろう。
その点、平井真也が紡ぐ歌詞、並びにOrganic Callが鳴らす音楽はスッと体に染みこんでくる。ギターロック調のサウンドは暑苦しく聴こえてしまってもおかしくないものだが、彼らの音楽は熱量こそあれど押し付けてくるような威圧感はない。
それは、Organic Callが不純物に屈することなく、自分たちが信じたものをひたむきに鳴らし続けているからなのだろう。「こんなものでいいか」と妥協することなく、本当にいいものを作り続けようとする姿勢が、結果的にオーディエンスの心を掴んで離さないのだ。
先日配信が開始された『セピアに褪せる』は、Organic Callにとって半年ぶりとなるリリース。バンドで初めてオーケストラサウンドを使用した「ブルーアワー」を筆頭に、噓偽りのない真っすぐな5曲が並ぶ。ブラッシュアップされて、ポップバンドとしての風格も出てきた彼らに触れてほしい。