NOIZEが仲間と続ける音楽の旅

PICK UPアーティスト

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回はNOIZEをご紹介します。

フルアルバムで描く生活

札幌を拠点とするラッパー/トラックメイカーのNOIZE。
2008年より、札幌やそれ以外の土地、インターネット上、ラッパーとして、バンドとして……と柔軟な活動を続けている。

昨年、30歳を迎えた誕生日にリリースされたアルバム『RSZ2』は、全18曲というボリュームに満ちた作品だ。
彼が長いキャリアの中で培ってきたのはラップスキルだけではなく、表現力の高さもなのだ、と感じられるこのアルバム。
『Anti Social』をはじめとした温度の低いトラップから、チルなバンドサウンドを感じるサマーチューン『Mirage in Blue』、骨太な『Etto』など、幅広いヒップホップ、そしてNOIZEのラップを聞くことができる。
また、全18曲のうち13曲に客演を迎えていることにも触れずにはいられない。
NOIZEは活動を続けていく中で、音楽を通して出会った仲間だけではなく、同郷・札幌の友人たちにもラップを勧め共に楽曲制作に取り組んできたという。
旧知の友人を迎えているからこそ、お互いに引き出し合える言葉、そして楽曲のバイヴスが伝わってくる仕上がりになっている。
楽しさや居心地の良さだけではなく、背筋が伸びる真面目な話にも向き合いながら、続いていく関係と生活。
同じ街で暮らす彼らのリアルを感じさせながら、聞き手である私たちの日々にも問い掛けを投げかけるような作品である。

現在も、ソロ活動はもちろん、9人組クルー「QUMO」の指揮を執るなど意欲的に音楽を続けているNOIZE。
これからも、彼と彼の仲間たちの旅は終わらないのだろう。