Rey Falletが音に変える揺らぎ

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ！ 今回はRey Falletをご紹介します。

心の奥に触れるように

東京を拠点に活動する音楽コレクティブ、Rey Fallet。
2021年11月、初の配信シングル『低気圧』のリリースと共に活動をスタートさせた彼らから、4作目のシングル『ひとくねり』が届いた。

エレクトロやアンビエントからの影響を感じさせるRey Falletのサウンドは、雨が降り出す直前に吹く風を彷彿とさせるような、澄んだ冷たさと湿度を孕んでいる。
今作のテーマは恋愛、そして誰かを愛するということ。
イントロをはじめ曲中で何度も繰り返されるフレーズは、透明感がありながらも激情を包括しており、まるで打ち寄せる涙の波だ。
Nozawa Rei（Vo）の歌は消え入りそうな儚さを湛えながらも切実に響く。
行き場のない愛を抱えてじっと踞るような楽曲世界の情景は、真っ白なひとつの部屋の中を描き出すMVともリンクし、より深まってゆく。

始動したばかりだが、楽曲ごとに深く濃い心象風景を掘り下げているRey Fallet。
彼らにしか触れられない、音楽というかたちに出来ない繊細な心のゆらぎが、きっとまだまだあるだろう。