ほどよい距離からそっと音で包みこむ、re:lapseの心地よさ
PICK UPアーティスト
BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回はre:lapseをご紹介します。
平熱がいちばん肌に馴染む
預けた体をプカプカと浮遊させる水面、生い茂る緑の隙間から柔らかく差しこむ太陽、ずっと一緒に過ごしてきたお気に入りのブランケット。re:lapseが奏でているのは、そういった言葉が馴染む音楽だ。押し付けるでもなく突き放すでもなく、ほどよい距離からそっと包みこんでくれる心地よさがある。
演者とリスナーの共通項を見つけ出し、エモーショナルに訴えかけるものがポップソングには多いが、re:lapseは決してそんなことはしない。甘美なサウンドとメロディーで映像を魅せるように情景を描き、自然とその中にリスナーを没入させるのだ。これは、彼らが重すぎず軽すぎずない平熱っぽい塩梅を目指しているからなせることなのだろう。
先日配信が開始された「say」は、3月にリリースされた2nd EP『re:lapse II.ep』のCD盤にボーナストラックとして収録されていたもの。豊潤なのに騒がしくないサウンドと好きな人の元に一直線に駆け抜けていきそうな疾走感がクセになる1曲だ。