病みつきになるIIIQのバランス感

PICK UPアーティスト

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回はIIIQをご紹介します。

スパイスの効いた甘さで

トラックメイカーのoellが、同年代のシンガーソングライター・廿(ヒナ)、ラッパー・Issei Morimotoの2人とタッグを組み始動させた新プロジェクト “IIIQ(スリーキュー)”。
第一弾リリースとなるシングル『cosmic』は、リアルな甘さとファンタジーなスパイスが癖になる1曲だ。

oellによるトラックは心地よくポップでありながら、随所にゲームサウンドのような遊び心が隠されており、どこかキッチュで不思議な楽しさを忍ばせている。
廿の歌声は透明感と浮遊感を帯びており、楽曲が描き出す夜の情景と溶け合いながら広がっていく。
そして、廿が満たした甘さをバランスよく引き締めるように存在するのがIssei Morimotoによるラップだ。時にゆったりと、時にリズミカルにトラックに乗りながら紡がれるラップは、リアルとファンタジーの隙間を行き来しながらひとつの夜を闊歩していく。
2人の歌に散りばめられた「宇宙」を連想させるワードと、どこか切羽詰ったような「きみ」との日常のバランスも不可思議だからこそ惹き込まれてしまう、病みつきになる甘辛さを纏った楽曲だ。

この3人が手を組むことによって生まれる音楽の世界は、まだまだ底知れない。聞き飽きないこの一曲に浸りながら、次のリリースや活動を待とう。