Velaが描く葛藤と強さ

PICK UPアーティスト

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回はVelaをご紹介します。

揺れる強さと弱さを歌って

何かに焦がれ、強く追い求める姿。目指す場所を、凛と見据える瞳。そうして燃え盛ったり、ときおり消えそうになりながらも揺らめいたりする決意の炎は、儚くも力強く、美しい。

大阪出身、現在は東京を拠点に活動中のシンガーソングライター・Vela。普段はユニット・BL4CK PEARLのメンバーとしても音楽と向き合う彼女が、ソロとしての1stシングルとなる楽曲『Tokyo』をリリースした。
夢を叶えたい、強く在りたい、誰かの背中を押したい。そう思う一方で、どうしようもない不安に押し潰されそうになったり、人に甘えてしまいたくなったり。等身大で切実な歌詞を歌い上げるVelaの声には、硝子のような透明感と繊細さが同居している。また、楽曲の中でループするフレーズは、まるで逡巡を続ける主人公の心を音から描き出すようだ。

しかし、この歌が魅せるのは不安定な魅力だけではない。インディーポップの要素を取り入れた疾走感のあるアレンジは、追い風のごとく楽曲を包み込む。コーラスが合流するサビの開放感と、重なり合う音から感じる「孤独ではない」というメッセージも、夢を追う誰かの心へ確かに寄り添ってくれるもの。
実際に、ひとつの街に焦がれ、さまざまな葛藤を抱いたことがあるVelaだからこそ作れた1曲である『Tokyo』。歌詞に描かれる以上の想いを、歌から、音から受け取って欲しい。