中島キオが重ねて描く音

PICK UPアーティスト

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回は中島キオをご紹介します。

自在に重ねて描き出す

熊本県出身・東京都在住、インディーロックの多重録音家/シンガーソングライターの中島キオ。作詞、作曲からアレンジ、全ての楽器の演奏から録音、ミキシングまでを単独で行うソロ音楽家であり、様々なバンドにても多方面に活動だ。
2023年5月10日より配信されるニューアルバム『びびび』から、先行リリースシングルとして『ストレンジャー』が届いた。

さまざまな音がカラフルに重なり合うイントロから、中島らしい音作りを感じられる『ストレンジャー』。重層的に積み重ねられたそれはひとつひとつ異なる情感を滲ませていて、各々が個性を主張しながらも、見事に纏まっているところに中島のバランス感覚を見られる。ゲストミュージシャンとしてElectric Bass:永松トモツグ、Chorus:miu (クリスヴァンコーネル)を迎えたことにより、賑やかさ・ポップさも前面に出ているこの作品。他にも、キャッチーかつ解放感を放つサビのメロディラインや高揚感を煽る展開など、無条件にテンションが上がるような要素も散りばめながら、重なる音がファンタジーな空気を演出することにより、不思議な中毒性を持った1曲に仕上がっている。

中島キオは、2022年12月に『詠詠日子』、2023年2月に『『初期楽曲集』』、そして来たる5月『びびび』と、驚異的なペースでアルバムリリースを行っている。この意欲的な活動と、リリースのたび思い知る新たな魅力から目が離せない。