遊佐春菜が「夏の雫」で描く、幻想的な情景

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BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回は遊佐春菜をご紹介します。

再構築で広がる解釈

壊れかけのテープレコーダーズやHave a Nice Day!、こもゆさなど、バイタリティー溢れる活動を展開しているアーティスト、遊佐春菜。2014年からはソロプロジェクトにも着手し、バンドやユニットの時とは一味違う表現を世に放ち続けている。

先日配信が開始された「夏の雫」は、彼女にとって1年ぶりのニューリリースだ。レーベルメイトであるStrip Jointの名曲「Liquid」を再構築したナンバーになっており、幻想的な空気に彼女の持つ柔らかさが心地よく溶けていく。原曲ではバッキングのギターが風にそよぐように鳴っていたが、今作では鍵盤の伴奏が地面を一歩一歩踏みしめられるように奏でられる。

また、再構築に合わせて書き下ろされた日本語歌詞も注目すべきポイントだ。元の歌詞をそのまま訳すわけではなく、ニュアンスをくみ取ったうえで彼女のエッセンスを足された言葉たちは、壮大な物語を感じさせる。ぜひ、原曲と聴き比べながら、それぞれの良さを味わってほしい。