れんが寄り添う、恋の終わり

PICK UPアーティスト

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回はれんをご紹介します。

凍てつく想いを歌い上げて

20歳のシンガーソングライター・れん。2019年よりギターの弾き語りをスタートし、SNSを中心に注目を浴び始める。2021年9月からはオリジナル楽曲をコンスタントにリリースしており、Z世代を中心にバイラルヒットを記録した作品も少なくない。

れんが同世代からの圧倒的な支持を集める理由のひとつに、「リアルな恋愛模様を生々しく切り取った歌詞」がある。10代から20代にかけて、人間関係も価値観も目まぐるしく変化していく中で起きる、愛していたはずの人とのすれ違い。れんは、焦がれる想いに、息が詰まる苦しみに、じっくり向き合い、力強くも切ない歌を紡ぐのだ。

最新シングル『雪庇』も、心に寄り添うれんの表現がぎゅっと詰まった1曲に仕上がっている。雪庇とは、山や屋根に積もった雪によってできる雪の塊のことであり、どれだけたくさん積もっても、いつかは必ず崩れたり溶けて消えたりしてしまうものだ。はじまりは夢中でお互いを思い合っている気持ちさえ、いつかは――そんな儚い恋愛の終わりを雪に重ねた、凍てつく寂しさを纏った歌だ。
春の陽気の中に、冬を思い出す寒さがときおり過ぎるこの季節。終わってしまった恋の隣に寄り添ってくれる作品になっている。