幻想的な情景が広がる、Kohei Okutaniの描く朝の詩

PICK UPアーティスト

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回はKohei Okutaniをご紹介します。

言葉の余白に身を委ねて

英詩を基調としたアンビエントな音楽を紡ぎ出すアーティスト、Kohei Okutani。日本語ではくみ上げられない英語ならでは感性や表現に重きを置き、ひとりの詩人としても自身の表現と向き合い続けている。

先日配信が開始された「Aubade」は、伝統的な詩の主題である“aubade(朝の詩)”に挑んだ作品。洗練された幻想的なサウンドと透き通るような歌声により、たった数分間の夜明けの情景を音で表現。現実から少し足が離れるような、浮遊感のある1曲となっている。

また、楽曲のテーマには“夢”も内包。夢のなかでの悲しい別れの情景が、直接的ではないワードセンスで豊潤にしたためられている。彼女が去っていく後ろ姿を観ながら、曲中の主人公はどんな想いを抱えていたのか。美しくも切ない世界観に浸ると共に、物語の行く末を思わずにはいられないバラードだ。