ひろせむつみが音楽にこめた、大切な人を想う気持ち

PICK UPアーティスト

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回はひろせむつみをご紹介します。

隔たりがあるからこそ寄り添って

大阪出身、1998年生まれのシンガーソングライター、ひろせむつみ。幼少期からリトミックやピアノなどを通して音楽と密接に関わり、2017年の夏には自作曲でのライブを開始。自然体な言葉たちを透明感のある歌声で紡ぎあげていく。

先日配信開始された「蛍を宙に放すように」は、10月に発表予定の1stアルバムから千古配信された1曲。穏やかなピアノの伴奏に、エモーショナルな彼女の声が淡々と降り積もっていくバラードだ。

ひろせは、今作について「自分のことや大切な人たちの顔をぼんやり思い浮かべながら書いた曲だった気がします」と話していたが、歌詞を読んでいると愛しい人を大切に想う気持ちがじんわりと沁みてくる。大切な人だからこそ、肉体の壁を認識せずにいたいし、“まだない身のこなし方を捻り出しては教え合いたい”のだ。また、お互いの近さではなく“確かな遠さ”を測っているのも、相手を尊重する気持ちが映し出されていて美しい。人と人とが完璧にわかりあうことはできないが、それでも相手を受け入れて、寄り添っていきたいと思わせてくれる楽曲である。