心地よく揺れる、春風レコードが紡ぐ音の波

PICK UPアーティスト

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回は春風レコードをご紹介します。

ポップを多彩なアプローチで

メンバーの専門学校卒業を機に、2023年から本格始動した5人組POPミュージックバンド、春風レコード。シティポップやR&Bを共通の影響源に持ち、ボーカルである池田春の歌声が、心地よく揺蕩う音楽を紡いでいる。

先日配信が開始された『春愁』は、2nd シングルとしてリリースされた作品。90年代ポップスと現代のエッセンスを掛け合わせた「春愁」とゆったりしたサウンドに爽やかなメロディーが香る「木犀歌」の2曲を収録し、ぶれない“らしさ”を持ちながらも多彩なアプローチができる柔軟さを魅せた。

メンバーが心を奪われたという池田のボーカルが、スッと耳に馴染む声色かつ抜群のグルーヴを持っていてセンス抜群なのはいうまでもないが、楽器隊の演奏も絶妙である。歌を引き立てるポイントでは、程よい距離感に身を引く一方、イントロや間奏では遺憾なく才能を発揮。ソロも特定の楽器に固定することなく、それぞれの魅力を感じられる構成になっている。春風レコードの次なる一手が楽しみになる1枚だ。