うつくしさを重ねるluvliminall

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ！ 今回はluvliminallをご紹介します。

背反に宿るものを描いて

2022年、それぞれに音楽活動を行ってきた3人のメンバーによって結成されたluvliminall（ラブリミナル）。2024年末より自主レーベルからの3ヶ月連続シングルリリースを行っており、その締めくくりとなる作品『delphinium』が2025年2月26日に配信された。

光があるから影があり、熱が生まれるから冷たさが際立ち、満たされた瞬間を知っているから寂しさを覚える。その背反が持つ奥行きを、そこに宿る感情の渦を恐れずに見つめること。これは、そういった覚悟と向き合おうとする人のうつくしさにフォーカスした1曲である。

ソリッドに歪んだディストーションサウンドが際立ちながらも、ゆったり広がっていくテンポ感と詩的な歌詞が柔らかなぬくもりを持って染み渡る。今日（Vo/Gt）の歌声にSimmerdown（Gt）のコーラスが重なることで、より、人と人との間に生まれる機微の繊細さがひかる。バンドとしても新境地を感じる、たおやかな楽曲だ。