gummy3000が描く、美しいだけではない春

PICK UPアーティスト

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回はgummy3000をご紹介します。

移ろいゆく春を音に宿して

日本を拠点に活動しているビートメイカー、gummy3000。水彩画を音に流しこんだような、聴く人が思わず懐かしい気持ちになるローファイヒップホップを紡ぎだしている。

先日配信が開始された「HARUKAZE」は、移ろいゆく春という季節に寄り添い、新たな一歩を踏み出すための1曲。美しいピアノと温かなウッドベースを基軸に、スクラッチのスパイスを利かせたエモーショナルなブーンバップに仕上がった。

センチメンタルなメロディーは、出会いと別れの季節である春特有の憂いや期待といった様々な感情を彷彿させる。ただ楽しいわけでもなければ、ただ悲しいわけでもない。いろいろな気持ちが入り混じる複雑さを、ブライトかつセンチメンタルな音像で表現しているのだ。新たな音を探すように、何度も何度も聴きながら、自分の内面に浸りたくなる作品だ。