Tomotsugu Nakamuraが生み出す、息継ぎする余白
PICK UPアーティスト
BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回はTomotsugu Nakamuraをご紹介します。
新鮮な没入感を
多種多様なアートディレクションを経験し、2006年頃から音楽制作を始めたミュージシャン兼グラフィックデザイナー、Tomotsugu Nakamura。エレクトロニックとアコースティックを掛け合わせ、没入感の高い情景を描き出している。
先日配信が開始された『a rolling landscape』は、抽象画とのコラボレーションから生まれた1枚。12年の時を経てデジタルリリースとなったが、決して古さを感じさせることはなく、新鮮な音楽体験をリスナーに与えていく。
オープニングの「quad court」を機に音が広がっていく様は、一滴の雫から静かに波紋が広がっていくよう。その心地よさに身を委ねていると、気づいたときには音の水槽に体が沈んでいる。近くで鳴ったり遠くでなったり、ポーンと投げてみたり包みこんでみたり。たった4曲を耳にするだけで、“音を感じる”とはなんたるかを体感できる。忙しない日々のなかで、息継ぎする余白を与えてくれる作品だ。
