nerdnekoが響かせる青い音
PICK UPアーティスト
BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回はnerdnekoをご紹介します。
残響して、呼応して
青という色は、深く繊細な広がりを持っている。空や海、自然の中に存在する青から想起する情景の数々。「青」の文字を含んだ、若さや未熟さ、哀しみ、憂鬱にまつわる言葉がいくつも存在すること。青は、ただその色がその色として在るだけでさまざまな記憶や感情を呼び起こさせる、不思議な力を持った色である。
ミクゲイザー(初音ミク×シューゲイザー)を主軸に活動するボカロP・nerdnekoから生まれる音は、いつも青い空気を纏っている。冷たい響きを孕んで重なり合うギターは感傷を煽り、等身大の痛みを吐露する言葉と儚いメロディがセンチメンタルをより際立たせる。nerdnekoの作品に触れると一聴で青の世界に惹き込まれてしまう、そんな明確な個性に満ちたサウンドメイクを感じることができる。
11月5日にリリースされた4枚目のアルバム『Stargazing Youth』は、“Stargazing Youth=空想に耽る青春”をテーマとし、モラトリアムの中で渦巻く感情にフォーカスを当てた作品だ。鋭く鬱屈とした痛みを帯びながらも続く未来の先からは光が差すような、明るさを含んだ青が溢れ出すアルバムに仕上がっている。
本作はnerdnekoとも親和性のある「遠泳音楽」(=Angelic Post-Shoegaze)をテーマとした音楽レーベル“Siren for Charlotte“よりリリースされた。
