ミクゲイザーを呑み込んでゆく、路傍の石
PICK UPアーティスト
BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回は路傍の石をご紹介します。
ボーダーを超越する轟音で
コンポーザー/ベーシストのくるしみを中心とした、ボーカロイド&バンドプロジェクト・路傍の石。「オルタナティブオールジャンル」の言葉の下に、ジャンルも演奏形態も問わないエッジィな楽曲群を意欲的にリリースしている。
2025年12月25日に、2025年内5枚目の作品であり、キャリア通算では11枚目となる最新アルバム『mikgazer 2025』をリリース、2026年1月1日からは各音楽サイトでの配信がスタートした。
「初音ミク」と「シューゲイザー」のふたつの単語を組み合わせ、初音ミクをはじめとした合成音声ソフトを用いたシューゲイザーを意味する “ミクゲイザー” いうジャンル名。それを冠した当アルバムは、ダイナミックに歪んだギター、耳鳴りにも似た残響、暴力的なまでの浮遊感などシューゲイザーの空気をたっぷり含みながらも、それだけには留まらない音楽的な奥行きをディープに展開していく。たとえば、重低音と初音ミクの高音ボーカルが極彩色のコントラストを描く『Clarity』はハードコアに通ずる爆発力を持っていたり、過激なブレイクダウンを含む『Dopamin Addiction』はメロディアスなロックとハイパーポップを行き来するようだ。
オルタナティブであることと、シューゲイザーというジャンルへの眼差しを貫きながらも、あらゆる要素を呑み込んでいく轟音。“ミクゲイザー”の言葉を超越し、拡張するアルバムに仕上がっている。
