別れの余韻を描く、ケモノミチの繊細

PICK UPアーティスト

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回はケモノミチをご紹介します。

進まない線路の上で

ケモノミチは、大阪を拠点に活動する4人組ロックバンド。2006〜2007年生まれの若きメンバーが集い、Vo.凪都を中心に、一曲ごとが短編映画のように情景を宿す“繊細なロックサウンド”を鳴らしている。地元・大阪のライブシーンを軸に、配信曲「慈雨」などで着実に歩みを進めてきた。

新曲「未忘線」は、凪都が作詞作曲を手がけた、終わった恋の余韻を描くナンバー。《もう進まない線路の上/君と過ごした日々はもうない》と、走らなくなった線路に、拾いきれない後悔と未練を重ねていく。

《液晶の中では壮絶な別れが/美しく飾られてさ》と、SNS越しの綺麗な別れと、自分の中で片付かない感情との落差を突く視点が鋭い。最終列車が終点に着いても伝えられなかった言葉の重さが、静かに胸に残る。“未忘(=忘れられない)”を思わせる造語のタイトルどおり、忘れられない誰かを思い出す夜に沁みる一曲だ。