アーティスト向けYouTubeのノウハウを学ぶ -YouTube ショート編-

コラム

様々なアーティストが活用しているYouTube ショート。ショートを活用すればまだチャンネル登録者が少ないチャンネルでも多くの再生、登録者を獲得できるため非常に注目のツールとなっております。実際ショート動画と長尺動画を両方活用しているチャンネルは、長尺動画のみをアップロードしているチャンネルと比べて、全体的に総再生時間が向上し、チャンネル登録者数も増加しています。
ここではバイラル事例も交えながら、YouTube ショートの活用方法を改めて紹介します。

YouTube ショートとは

YouTube ショートは、2021年にスタートした、YouTubeで縦型の動画を作成し、視聴するサービスです。YouTubeは全年代において非常に利用率の高いプラットフォームとなっており、若年層以外にも広くアプローチができます。Shorts単体でも、サービスローンチ後から右肩上がりで視聴回数が増えており、市場が拡大しています。

YouTube ショートは、YouTubeアプリ上でショートのタブが画面下部に生成されており、簡単にアクセスできます。また、ショートはYouTubeの検索結果やチャンネルページ、通常フィード、他のユーザーのチャンネルで表示されることもあります。視聴者に興味を持ってもらうには「出だしが肝心」です。冒頭から視聴者を引き込むには、大胆なビジュアルやユニークな編集クリエイティブなツールを活用して、最初の数秒間を有効に使いましょう。

YouTube ショートは、クリエイターが素早く人気を集め、視聴者との短いインタラクションを持つことができます。YouTube ショートを活用することで、アーティストはより多くの視聴者とコミュニケーションを取りながらコンテンツを共有することができます。

YouTube ショートのマーケット規模

2021年にYouTube ショートが登場して以来、ショート動画のコミュニティは盛り上がりを見せています。2024年3月時点でYouTube ショートの視聴回数は1日あたり700億回に達しました。YouTube ショートでの収益化を開始して以来、YouTubeパートナープログラム(YPP)に参加するチャンネルの25%以上がYouTube ショートから収益を得ています。

参照:https://youtube-jp.googleblog.com/2024/03/shorts-revenue-sharing-update.html

ショートを活用すれば、まだ登録者が少ないチャンネルからの発信でも多くの再生を獲得することができます。ショートを見てもらうことで、視聴してくれたユーザーのオススメ欄にMVなど長尺動画コンテンツが出てきやすいといったアルゴリズムになっているので、ショートと長尺コンテンツを併用して活用しましょう。

YouTube ショートのメリット、条件、注意点

YouTube ショートは簡単に利用できるプラットフォームですが、条件と注意点を遵守することが重要です。ここからはYouTube ショートのメリット、条件、注意点をそれぞれ紹介します。

①メリット:

1.視聴者拡大:

YouTube ショートは、ユーザーが180秒以下の短い動画を簡単に作成し、共有できるため、視聴者を迅速に獲得しやすいです。ショート動画のフォーマットは、視聴者の注意を引きやすく、コンテンツをすばやく消化できます。ショート動画を活用することで視聴者との接点が増え、YouTube運用の幅が広がります。

2.クリエイティブな表現:

YouTube ショートは、クリエイターがアイデアやストーリーを短い時間で表現するのに最適なプラットフォームです。Shorts単体で楽しめるオリジナル動画、MVやメイキングなど長尺動画の切り抜き、ダイジェスト映像など、視聴者との短いインタラクションを楽しむことができます。またShortsと長尺動画の一貫性を保つことで、長尺動画への流入を図ることもできます。

ここで効果的なフォーマットを紹介します。

舞台裏やメイキング

舞台裏の動画はモバイルデバイスでも撮影でき、動画のシリーズとしてまとめるのも簡単です。さらに、舞台裏の映像をミュージックビデオ、ツアー、アルバムなどプロモーションにも利用できます。

質疑応答やインタビュー

この動画形式は必要な編集作業が少なくて済みます。また、質問の内容は動画エディタで視聴者向けのアンケートカードを使ったり、動画のコメント欄に質問を書き込むようにファンに呼びかけたりして募ることができます。

ツアーの様子

ツアー中であれば、ツアー日記を作成したりツアー中の珍しい経験の動画をシリーズ化したりするのも良いでしょう。※ファンやスタッフ、他アーティストなど他人を撮影する場合や、他人の個人情報を投稿する場合は、事前に許可を得る必要があります。

ファンのトレンド

ファンがトラックや音声クリップを使って作成している動画フォーマットの人気が急上昇している場合は、自分もフォーマットを作成してトレンドに参加しましょう。こうすることでファンに感謝の意を示せるとともに、トレンドのリーチ(ひいてはトラックのリーチ)を拡大して、より多くの視聴者の創造性をかきたてることができます。

自主撮影のパフォーマンス動画

スマートフォンのカメラに向かって歌っている自分の姿を撮影した動画は、特にYouTube ショートにおいて、音楽を宣伝する目的でアーティストの間でよく使われるコンテンツです。高い制作費をかけずに、ライブパフォーマンス動画や口パク動画を撮影できます。

3.発見されやすさ:

YouTube ショートはYouTubeの特別なタブに表示され、ユーザーが簡単にアクセスできるようになっています。また、ショート動画はYouTubeの検索結果やホームフィード、他のユーザーのチャンネルでも表示されるため、発見されやすいです。

②条件:

180秒以下の制限:

YouTube ショートは180秒以下の短い動画である必要があります。長い動画をYouTube ショートとして投稿することはできません。1 分を超えるショート動画で、有効な Content ID の申し立てがある場合は、動画は YouTube でブロックされますので注意してください。

縦型動画の推奨:

YouTube ショートは比率9:16または1:1の縦型動画を推奨しています。横向きの動画もアップロードできますが、縦型動画の方がモバイルユーザーに適しています。

YouTube ショートの条件はこちらのページもご覧ください。

③注意点:

著作権:

YouTube ショートを作成する際には、他のコンテンツの著作権を侵害しないように注意する必要があります。オリジナルなコンテンツを作成するか、適切な許可を得て使用する必要があります。

コミュニティガイドライン:

YouTubeのコミュニティガイドラインに準拠する必要があります。暴力的、露骨な、または過激なコンテンツは禁止されています。

ショートに音源を紐づける:

YouTube ショートを通じて視聴者は新しい音楽やアーティストに出会うことができます。投稿の右下をタップしてサウンドページにアクセスでき、サウンドページには同じ曲を使用した投稿がまとめて表示されます。リリースした音源がYouTubeショートのオーディオライブラリ内にある場合は、音源を紐づけてYouTubeショートを投稿しましょう。

※ご自身の楽曲をYouTubeショートに紐づけたい場合、YouTube収益化を配信申請する事で、YouTubeショートが配信されます。
YouTube収益化ができない楽曲はこちらのページをご覧ください。