Opus inn

インタビュー

あまりこれまでになかったユニットというか
プロジェクトでいたいんです

堀内美潮と永田誠による神戸発の男性ふたり組ユニット、Opus Inn。2017年12月にリリースした1st EP『Time Gone By』は、エレクトロニカ、フューチャー・ソウル、ヒップホップ要素のあるトラックに、オールドスクールなR&B、ソウルのテイストを絶妙にブレンドした楽曲たちが最高にクールな作品となっており、新時代に生まれた才能の煌めきを感じさせる。世界へのアプローチも見据えたその活動について、堀内美潮に話を訊いた。

-Opus Innは2016年にトラック制作を開始したそうですが、どんな成り立ちでできたユニットなんでしょうか。

僕がもともと、UKロック的なギター・バンドをやっていて。もうひとりの永田(誠/Gt/Prog)はフォーキーなバンドでギターを弾いていて、よく対バンをしていて仲良くしていたんです。その後、たまたま4人ぐらいでシェアハウスに住むことになって、永田もその中にいたんです。話してみると音楽の趣味がすごく合うので、家で一緒にトラック作りを始めたのがきっかけですね。

-ユニット名は、山下達郎さんが由来らしいですねもともとロック・バンドをやっていたり、山下達郎さんが好きだったりするのにバンドじゃなくふたりのユニットなのはどうしてなんですか。

日本って、ユニットとかプロデューサー志向の音楽をやっている人にあまり日の目が当たってない気がして。海外にはそういう音楽をやっている人がすごく多い気がするので、自分たちもふたりでやっていきたいなと思ったんです。ライヴとかは難しくなってきますけど、ふたりとも将来的にプロデューサーとしてやっていきたいので。ふたりとも曲を作るのが好きなんですよね。

-1st EP『Time Gone By』は、これまで作ってきた曲をまとめた作品とのことですが、どんな1枚にしようと考えましたか。

「Grand Illusion」を作りだしてから、この路線でいこうと思ったんですけど、結局曲はバラバラになってしまったんですよ(笑)。というのも、作っていくうちにアメリカやイギリスで新譜が出て、それを聴いて影響を受けて曲を作っての繰り返しだったので。だから、ほんまに2017年に影響を受けた音楽がそのまま出ている感じですね。それと同時に昔の音楽も同時に掘っていくので、その感じをEPのタイトルにもしたんです。ジャケットを書いていただいたのが、永井 博さんという、大滝詠一さんの『A LONG VACATION』とかのアートワークを手掛けている方で。その方の画集がちょうど2017年に再発されたんですけど、”Time Goes By… 永井博 作品集”というタイトルだったんです。それをもじって、今作のタイトルを”Time Gone By”にしました。直訳すると、”過ぎ去った日々”なんですけど、少し昔は自分もバンドをやっていたころもあったということも含めて、前向きな意味でタイトルに込めたんです。永井さんには直接連絡をとってダメもとで依頼したんですけど、音楽を気に入ってくださって引き受けていただいたので、嬉しかったですね。あと、歌詞の内容は全曲とも、”時間”について歌っています。

-2017年はSuchmos、PAELLAS、D.A.N.、Nulbarichをはじめ、クラブ・ミュージック要素とソウルフルな生音を融合させた音楽が高い支持を集めました。Opus Innの音楽もそうした音楽が好きなリスナーから受け入れる要素を多分に持っているのではないかと思うのですが、ご自分たちではOpus Innの音楽をどう分析してますか?

もちろん、いろんな人に聴いてもらいたいんですけど、バンド的に見られるよりは、説明できない感じになりたいんです。あまりこれまでになかったユニットというか、プロジェクトでいたいんですよね。バンドとプロジェクトの間というか、そこで多くの人に聴いてもらいたいです。

-今作は”BIG UP!”から配信もされています。Opus Innは将来的に海外での活動を視野に入れているという意味で、こうした世界へと繋がる配信代行サービスをどう感じていますか?

もともと自分たちで配信できるサービスを探していたんですけど、あまり知らなくて。でも今回”BIG UP!”のサービスを知って、これを使ってできるだけいろんなところに広げていくことができたらなって思いますね。インディペンデントな活動をしたうえで、自分たちだけでできることは限られていますし、こういう代行サービスがあることは嬉しいです。自主制作をしているアーティストには最高のサービスだと思います。

-Opus Innは今後、どんな活動をしていきますか?

今、次のEPを制作中なんですけど、どんどんリリースをしていきたいですね。曲が集まったらアルバムを出して、ライヴでは生ドラムを入れて完全再現という形にしたいです。そこでどう見られるかも楽しみですけど、とにかく今は曲を制作をしてどんどん出していきたいと思ってます。

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