新生MARQUEE BEACH CLUBの哲学。生活に寄り添う音楽を

インタビュー

『BIG UP!』を利用している注目アーティストをピックアップして紹介するインタビュー企画。第41回目はMARQUEE BEACH CLUBが登場。

茨城は水戸を拠点とするMARQUEE BEACH CLUBが新作EP『follow』を9月19日にリリースした。

2017年7月より活動を休止し、今年4月に待望の活動再開を発表。その後、5ヶ月連続でシングルをリリース。ダンサブルなエレポップ/シンセ・ポップな作風は健在ながら、より洗練されたアレンジと、瑞々しいポップネスを湛えた楽曲群は、明らかにバンドとしての進化を感じさせる仕上がりとなっている。

今回はそんな新生マーキーの5人にリモート・インタビューを敢行。休止期間を経て、それぞれが見出したマーキーの魅力、真価、そしてより自由度の増した活動スタイルなどについて語ってもらった。

マーキーってすごいメンバーが揃っていたんだなって

活動再開へ向けて動き始めたのは?
シマダアスカ

シマダアスカ(Vo. / Per.):

発表は今年の4月だったんですけど、その1年前くらいから集まり始めていました。

カワマタカズヤ

カワマタカズヤ(Gt.):

ある日、いきなりコイブチくんから「Queenの映画『ボヘミアン・ラプソディ』(英題: Bohemian Rhapsody)がめちゃくちゃよかった」っていうLINEがきて(笑)。「僕らもバンドやりたいね」っていう話になったんです。バンド休止期間も、僕らは各々他の音楽活動をやっていたんですけど、たぶん、そういった中でも「マーキーってすごいバンドだったなぁ」って改めて思うことがあったはずなんですよね。実際僕もそうですし。

コイブチマサヒロ

コイブチマサヒロ(Vo. / Syn.):

その連絡の後に、みんなでファミレスに集まって。元々は6人組だったんですけど、ドラムのイシカワくんは別の道を歩んでいくということになり。彼が抜け、体制も変わるのにMARQUEE BEACH CLUBを名乗っていいのかっていうことだったり、具体的にいつ頃に再始動1発目の曲を発表したいか、そこへ向けて動くにはいつから制作を始めるべきか、といったプランを立てることから始めました。2年以上休止していたので、マーキーの動かし方みたいな部分がだいぶ鈍っていて(笑)。

なるほど。
コイブチマサヒロ

コイブチマサヒロ(Vo. / Syn.):

最初はとにかく集まることを大切にしていました。制作する、しないに関わらず、小まめに顔を合わせるようにして。マーキーのアルバム(『Flavor』)を出した後、僕の自宅にスタジオを作ったので、そこに集まってスピーカーの前で話し合ったり。以前はほぼ僕ひとりで曲作りをしていたのですが、今回は一緒にデモを制作したという感じですね。ちょっとづつちょっとづつここまで進んできました。

ミヤケマサノリ

ミヤケマサノリ(Gt. / Syn.):

それぞれの生活リズムも変わってきていたので、とりあえずみんなの歩む速度を確認し合っていた感じでしたね。

コイブチマサヒロ

コイブチマサヒロ(Vo. / Syn.):

ライブハウスとかではたまに会ってたけど、プライベートではあまり顔合わせてなかったもんね。

カワマタカズヤ

カワマタカズヤ(Gt.):

みんなで集まって、「最近何してんの?」とか「どんな音楽聴いてる?」みたいな話ばかりしてたよね。

コイブチマサヒロ

コイブチマサヒロ(Vo. / Syn.):

バンドっていうのはコミュニティ的な側面もあると思っていて、お互いの生活を尊重して、ある程度足並みを揃えたりすることも重要だよねっていう話をした記憶がありますね。

では、みなさんそれぞれの休止期間の動きについても教えて下さい。
コイブチマサヒロ

コイブチマサヒロ(Vo. / Syn.):

僕はソロ活動のほかにもBEAUTIFULLというバンドでも活動していて。マーキーの時と同じようなスタンスで制作は続けていました。そのアウトプット先が変わっただけというか。あと、この期間で楽曲提供を行ったり。とにかくずっと音楽を作り続けていました。

カワマタカズヤ

カワマタカズヤ(Gt.):

僕はkidonoっていうバンドを立ち上げたり、BEAUTIFULLのサポートでギターを弾かせもらったりしていました。実はあまり人には言ってないのですが、この先もずっと音楽を続けていくためにはどうしたらいいだろうっていうことを考えていて。マーキーが楽しくなかったというわけではないんですが、より直感的に自分が楽しいと思える形、いいと思える形でバンドに取り組んでみて。結果、すごくいい経験になったと思いますね。

ミヤケマサノリ

ミヤケマサノリ(Gt. / Syn.):

マーキー休止直前くらいからCUBというユニットを始めていて、それを本格的に始動させました。やっぱりマーキーとは異なるタイプの音楽制作を行っていたので、僕も成長できたかなと思っていて。コイブチさんから「マーキーもう一度やりたい」って連絡きた時は、「やるしかないでしょ!」っていう感じでしたね(笑)。

マコトニシザワ

マコトニシザワ(Ba. / Syn.):

僕もコイブチさんのソロ、BEAUTIFULLのサポートなどをやっていました。マーキーで活動していた時は、ベースは愚直というか、真っ直ぐな感じで弾いていたんですけど、コイブチさんのソロ・プロジェクトなどではまた違ったアプローチやプレイ・スタイルを考えさせられることも多くて。指弾きメインだったのがピック弾きだったりスラップにトライしてみたり。プレイヤーとしての自分を見直すこともできました。

シマダアスカ

シマダアスカ(Vo. / Per.):

みんなと比べて、私は表立った音楽活動はあまりしていなくて。その代わり、自分と向き合う時間を大切にして、弾き語りや曲作り、作詞、あとは読書などのインプットの時間に充てていました。

久しぶりの再開を経て、お互い、もしくはメンバーに会ったことで自分自身の変化などに気づいたりしましたか?
カワマタカズヤ

カワマタカズヤ(Gt.):

僕は元々ハードコア・パンクが好きで、今やっているバンドもそういう方向性なんですけど、ライブでは自分たちの感情をオーディエンスに押し付ける、みたいな感覚になるんですよね。もちろんそういったスタイルも好きなんですけど、時折何か物足りなさを感じることもあって。一方で、マーキーのライブは自分たちの感情をリスナーに届けて、共有できていた感じがあって。それって僕の場合はマーキーじゃないとできないことなんだなって改めて思いました。

ミヤケマサノリ

ミヤケマサノリ(Gt. / Syn.):

最初は特に変わったなっていう気はしなかったです。ただ、スタジオに集まった時に、みんなそれぞれスキルアップしてるなって思いました。自分自身の成長にも気づけたりもしました。

シマダアスカ

シマダアスカ(Vo. / Per.):

みんなパワーアップしたよね。

マコトニシザワ

マコトニシザワ(Ba. / Syn.):

今回、EPに収録されている「feel」のリミックスをカワマタさん、ミヤケさんと僕の3人で制作したんですけど、ミヤケさんだったら細かいドラムのニュアンスだったり、カワマタさんには音作り面を見てもらったりして。これまでは見えていなかった側面に気付かされたりしました。

コイブチマサヒロ

コイブチマサヒロ(Vo. / Syn.):

個人的にはマーキーのアレンジ面をみんなに共有できるようになったことが大きいですね。活動休止前はどんどんライブが決まっていくし、リリースの〆切もあって。とにかく忙しくて、制作においてみんなと綿密にコミュニケーションを取れてなかったんです。今回はみんなとじっくり語り合いながら制作することができて、この約2年間の間での成長も見えたし、プレイヤーとしてさらに尊敬することができました。僕が携わらないリミックスを作ったのも、そういった信頼関係があるからこそですし。改めて、マーキーってすごいメンバーが揃っていたんだなっていうことを認識しました。

「生活に彩りを」――新生MBCが掲げるテーマ

今年3月以降のコロナ禍は、バンドにどのような影響を与えましたか?
コイブチマサヒロ

コイブチマサヒロ(Vo. / Syn.):

正直、本当はもっとポンポン発表したかったし、ライブもやりたかったんです。リリースのスケジュールも当初想定したものより少し後ろ倒しになったんですけど、それはみんなと話す時間が楽しかったし、それを大切にしたかったという気持ちからで。昔はスケジュールや〆切が決まっていたら、何が何でもそれに合わせるっていう感じだったんですけど、今は急がなくてもいいから、じっくり制作する方がいいなって。

コロナ禍だからというわけではなく、あくまでも自分たちのペースで進めることが大事だと。
コイブチマサヒロ

コイブチマサヒロ(Vo. / Syn.):

そうですね。マーキーを再始動させるにあたって、「自分たちの生活を大事に」というのが一番大きいテーマみたいになっていて。5人で話し合って、マーキーの曲はすごく生活に馴染むというか、生活に彩りを与えるような感覚、イメージで作ったものが多いよねっていう話になり。他者の生活を少しだけ華やかにする。そんな作品を作るためには、自分たちの生活をないがしろにしちゃ絶対ダメだよねっていう話になり。例えば今後忙しくなったとしても、メンバーが「音楽が楽しい」って思えるペースだけは絶対に守ろうと考えています。

再始動後、音楽的な方向性についてはどのように話し合っていたのでしょうか。
カワマタカズヤ

カワマタカズヤ(Gt.):

根本的には変わってないと思います。生活に寄り添いながらも、非日常感、多幸感があるサウンドというか。ただ、以前より前向きな雰囲気もある気がします。

コイブチマサヒロ

コイブチマサヒロ(Vo. / Syn.):

確かに歌詞は前よりも明るいムードがあると思います。あと、より意味を持たせることを意識するようになりました。みんなに歌詞を送ってフィードバックをもらったり。

カワマタカズヤ

カワマタカズヤ(Gt.):

歌詞を共有することが増えたよね。

コイブチマサヒロ

コイブチマサヒロ(Vo. / Syn.):

これまでは不特定多数に向けて書いているイメージだったんですけど、今はより明確に届ける人、届いて欲しい人をイメージしているというか。だからこそ、まず何よりもメンバーに見てほしいし、聴いてほしくて(笑)。以前は僕がデモを作って、「とりあえずやりましょう」っていう感じだったんですけど、今はじっくりと1曲1曲みんなで大切にしながら進めています。

「follow」のリリックの<暮れる生活に身を任せ/二人 また踊るんだ>というラインにはまさしく、そういった精神性が表れていますよね。
コイブチマサヒロ

コイブチマサヒロ(Vo. / Syn.):

ありがとうございます。

以前、コイブチさんの単独インタビューでは、マーキーの音楽は「どこか明る過ぎちゃいけない」ということを意識しているとおっしゃっていました。そういった意識の変化はありましたか?
コイブチマサヒロ

コイブチマサヒロ(Vo. / Syn.):

ソロ活動や楽曲提供などを経て、曲作りに対する意識が変わってきた部分はあると思います。「この曲はこう」とか「このバンドはこれ」みたいな先入観を持って制作するより、今あるものを出していくというか。自然体で作った方がいいなって思うようになりました。それこそ「follow」は本当に何も考えずにというか、その時思ったことを出したっていう感じで。明るい曲調も試してみたら、意外とマーキーの魅力が出るなと思って。以前より肩の力が抜けた状態で制作しているから、そういった明るい曲も自然と出てくるんだと思います。

以前から変わらずダンサブルな要素も感じられるのですが、再始動後はより一層ポップ・ソングとしての強度も高まった気がしていて。具体的に言うとボーカルがより前面に出ているなと感じました。
コイブチマサヒロ

コイブチマサヒロ(Vo. / Syn.):

みんなマーキー以外のバンド/プロジェクトが結構コアな音楽をやっているということもあって、それぞれのポップなアウトプット先がマーキーになってるんじゃないかなって思ったりもします(笑)。今回はミックスに関してもスタジオに集まって、みんなで聴きながらじっくりと進めていったので、より全員の意見が反映されていると思います。みなさん、どうですか?(笑)

ミヤケマサノリ

ミヤケマサノリ(Gt. / Syn.):

確かにマーキー以外のプロジェクトがあるからこそ、振り切れる部分はあるのかもしれません。

カワマタカズヤ

カワマタカズヤ(Gt.):

さっきお話した、マーキーはリスナーと感情を共有できるっていう話も関係しているのかも知れないですね。

コイブチマサヒロ

コイブチマサヒロ(Vo. / Syn.):

別にポップスをやろうって意気込んだわけではないんですけど、マーキーならポップにもなり得るってみんな思ってて、それが自然と出たのかなと思いますね。以前よりもみんな自由にやっているので。

カワマタカズヤ

カワマタカズヤ(Gt.):

本当、好き勝手やってるよね(笑)。

コイブチさんのスタジオを中心に、どのような形で制作は進めているのでしょうか?
コイブチマサヒロ

コイブチマサヒロ(Vo. / Syn.):

結構泥くさいやり方なんですけど、スタジオでPCの前に集まって、曲を何度も聴きながら少しずつ素材を入れたりしてブラッシュアップしていくっていう。以前は僕がひとりでやっていたことを、みんなでやるようになったっていう感じですね。僕がデモを作って、それに合わせて各々素材を録ったり作ってきてもらう。それをみんなで聴いて「いいね」ってなったものだけを残していく、みたいな。

ミヤケマサノリ

ミヤケマサノリ(Gt. / Syn.):

みんなであーでもないこーでもないって言いながらね。

コイブチマサヒロ

コイブチマサヒロ(Vo. / Syn.):

以前は「この曲のこのフレーズをレコーディングする」っていう感じだったんですけど、今回はレコーディングした短い素材を僕のスタジオで編集したり、切り貼りしたり。そういう遊びみたいな工程が多かったですね。

コロナ禍以降もそのスタイルは変わらず?
コイブチマサヒロ

コイブチマサヒロ(Vo. / Syn.):

基本的な流れは変わっていないのですが、コロナ禍以降はオンラインでのやり取りをメインに進めていきました。直接会えない面で不便なこともありましたけど、会えないからこそ、お互いの意見交換をじっくりとする機会が増えたようにも思います。

ミヤケマサノリ

ミヤケマサノリ(Gt. / Syn.):

以前からリモートでの制作手法にはみんな慣れていたので、そんなに支障もなかったですね。

コイブチマサヒロ

コイブチマサヒロ(Vo. / Syn.):

あと、本当に曲に対してみんなすごく意見を言ってくれるようになったよね。以前はどこかオブラートに包んでいた部分があったと思うんですけど、会えないし、ちゃんと伝えないとっていう意識が芽生えたのか、はっきりと伝えてくれるようになった。ミックス、マスタリングも友人のエンジニアの梶間(拓海)くんをスタジオにお呼びして、作業してもらったんですけど、それに対してもみんな「ここはこうじゃないですか?」とか、フィードバックをくれて。

ちなみに、ドラムは打ち込みなのでしょうか?
コイブチマサヒロ

コイブチマサヒロ(Vo. / Syn.):

打ち込みだったり、前に録っていた素材をサンプリング的に使ったりしています。ライブにはサポート・メンバーを加えてやろうと思っているんですけど、それも誰でもいいわけではなく、今後も長く付き合えるような人にお願いしたくて。ずっと探していたんですけど、僕の小学校の頃の友人にお願いすることにしました。9月19日に予定していた再始動後初のライブは残念ながら中止になってしまいましたが…。

ローカルな繋がり活かしたコミュニティ的活動スタイル

まだまだ先は見通しが利かない世の中ですが、今後の動きはどのように考えていらっしゃいますか?
コイブチマサヒロ

コイブチマサヒロ(Vo. / Syn.):

EP収録曲以外にも次々と作品はできてきていますし、何だったら活動休止前に作りかけていた曲もあって、それらを仕上げて、発表していければいいなと思っています。昔の曲と今の曲では結構コントラストもはっきり分かれていると思うので、マーキーの色々な側面を知ってもらえるんじゃないかなと。EPだったりアルバムだったり、形態はその時々で、その曲に合ったスタイルで決めていきたいですね。実は「journey」も、活動休止前に作った曲なんですよ。

そうなんですね。再始動後の曲とも違和感なく聴くことができました。
コイブチマサヒロ

コイブチマサヒロ(Vo. / Syn.):

確かに。あの曲は昔の曲の中ではかなり明るい雰囲気の作品で、それが理由で選んだ部分もあります。サウンドだったり音色だったり、細部は今の自分たちでかなり詰めましたね。ベースとか休符だったり、すごい変えた記憶があります。

マコトニシザワ

マコトニシザワ(Ba. / Syn.):

休符の長さだったり、ゴーストノートの入れ方、音符の長さなどをブラッシュアップしましたね。

カワマタカズヤ

カワマタカズヤ(Gt.):

リヴァーブの感じとかね。細かいディティールはすごくこだわってる。

コイブチマサヒロ

コイブチマサヒロ(Vo. / Syn.):

『flavor』出した時は結構ドライな音が好きだったんですけど、今作では全体的にドリーミーな感じになっているかなと。力を抜いて作れるようになったので、結果的に空間や奥行きを気にするようになったのかもしれません。

なるほど。ちなみに、今後の活動スタイルについてもお聞きしたいです。今の所、レーベルは自主で発表されています。
コイブチマサヒロ

コイブチマサヒロ(Vo. / Syn.):

そうですね。今は自分たちで決めて、自分たちのペースで進んでいきたいという気持ちがあるので、「BIG UP!」を通して配信をしていて。ライブ面やプレスリリースなどで手伝ってくれている方々もいるのですが、基本的にみんな茨城拠点の人で。エンジニアやジャケットのデザイン、リリック・ビデオの監督だったりも茨城のクリエイターにお願いしています。バンドだけでというのではなく、よりコミュニティ的な動きになっているように感じていますね。

では、コロナ禍が収束したと仮定して、真っ先にやりたいのはやはりライブでしょうか?
コイブチマサヒロ

コイブチマサヒロ(Vo. / Syn.):

ライブはやりたいですよね。ライブならではの一体感などは、マーキーの大きな魅力のひとつだと思っていますし。この活動休止中に、メンバー各々が培ってきたものは間違いなくあるので、それを表現できるような、エンターテイメント性の強いライブがやりたいですね。

カワマタカズヤ

カワマタカズヤ(Gt.):

楽曲を演奏するだけじゃなくて、ちゃんとショーとしてパッケージングしたいですね。前もやっていたけど、VJ的に映像や写真を写す視覚的な表現だったり、色々な演出を加えたり。

コイブチマサヒロ

コイブチマサヒロ(Vo. / Syn.):

バンドっていうより、クリエイターの集団みたいなイメージで見せていけたらいいなと。MARQUEE BEACH CLUBっていう世界観の中で、色々な人たちが発信できるような形になればいいなって。それを一番フィジカルな形で見せられるのがライブだと思うので、早くやりたいですね。それこそお客さんも一緒になって空気を作っていけたら理想です。

配信ライブという選択肢は考えていますか?
コイブチマサヒロ

コイブチマサヒロ(Vo. / Syn.):

19日の配信ではトークと一緒にアコースティック・ライブも行う予定で。ただ、再始動後最初のライブは実際にお客さんと対面した形でやりたいという気持ちがあって。応援してくれていた方がいっぱいいた中、自分たちの足並みを止めてしまったので。やっぱり直接コミュニケーション取りたいなと。もちろん、配信でしかできない演出なども興味はあるので、ゆくゆくは配信もやってみたいなという気持ちもありますが。

再始動後は有観客ライブがまだできていない状況ですが、オーディエンスに届いているという実感は得られていますか?
コイブチマサヒロ

コイブチマサヒロ(Vo. / Syn.):

中高の同級生から「ラジオでかかってたよ」って連絡がきたりしたのは印象的でしたね。それを機会にお互いの近況について語り合ったり。そういうことがあると、「あ、届いてるんだな」って思いますね。

カワマタカズヤ

カワマタカズヤ(Gt.):

kidonoで対バンして仲良くなった友達から、「MARQUEE BEACH CLUBめちゃくちゃ好きです」って言ってもらえたりして。ポスト・ハードコアのバンドをやっているような人なんですけど、そういう意外なところから反響があると嬉しいですよね。

ミヤケマサノリ

ミヤケマサノリ(Gt. / Syn.):

僕も普段、あまり音楽を聴かないような昔の友人からも「聴いたよ」っていう連絡をもらうことがあったりして。しかも、「前より明るくなった」とか「より生活に寄り添うような作品になったね」だったり、ちゃんと変化にも気づいてくれていて。

マコトニシザワ

マコトニシザワ(Ba. / Syn.):

再始動発表した時、僕も高校の同級生から連絡がきて。『flavor』のCD飾ってある写真と一緒に、「また始めたんだってね」って。買ってたのかよって(笑)。

カワマタカズヤ

カワマタカズヤ(Gt.):

めちゃくちゃ嬉しいやつだ(笑)。

コイブチマサヒロ

コイブチマサヒロ(Vo. / Syn.):

先程も話したとおり、再始動後の作品はよりポップな側面も強いので、色々な人に届きやすくなったのかもしれませんね。

そういったポップな側面は、今後も変わらないMARQUEE BEACH CLUBの軸になっていると思いますか?
コイブチマサヒロ

コイブチマサヒロ(Vo. / Syn.):

主軸は変わらないんじゃないかなって思っていて。今は作詞することが楽しいので、ボーカルが前面に出てくる感じは続くのかなと。ただ、5人のリスナー的趣向に伴い、サウンド面は色々と変えていければなと思います。軸はブレずに、その上で遊んでいく感じですかね。

カワマタカズヤ

カワマタカズヤ(Gt.):

グッド・メロディ、グッド・リリックであることがMARQUEE BEACH CLUBだなと最近強く思っているので、そこは変わらないよね。

コイブチマサヒロ

コイブチマサヒロ(Vo. / Syn.):

そうですね。グッド・メロディ、グッド・リリック、みんな好きですもんね(笑)。

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