hamma、PM Kenobi、Gimgigam【BIG UP! selection 7 Questions】

インタビュー

『BIG UP!』を利用している注目アーティストをピックアップして紹介するインタビュー企画

今回は4/2にSTROBOLIGHTSをリリース、hamma、PM Kenobi、Gimgigamが登場。3人で今作について大いに語って頂きました。

Q.では3人それぞれの自己紹介をお願いします。

hamma(以下h):

東京を拠点に活動しているラッパーのhammaです。

PM Kenobi(以下P):

ラップするジェダイことPM Kenobiです。好きなフォーメーションは 442、よろしくお願いします。

h:

なにそれ、ズルい(笑)

Gimgigam(以下G):

東京在住の音楽プロデューサーのGimgigamです。

Q.新曲STROBOLIGHTSにはどういういった思いを込めましたか?(メロディやアレンジ面など)

h:

スポットライトとかが歌詞になることは結構多い気がするけど、ストロボライトってそんなに注目される言葉ではないなと思ってて。チカチカする感じが好きで、DJしてる友達がなんか遊んでる時とかにiPhoneのライトをストロボっぽくして遊んだりしてて。だから照らされるんだとしたら、スポットライトよりもストロボライトだなって。俺のこと照らせよみたいなノリで。

P:

うんうんうん。

G:

なるほど。

G:

僕は、まずhammaさんから細かいビートがいいってリクエストを貰ってて、なおかつ以前共作した『MAKIKAE SHIT』の時と共通してるのは、かっこいいんだけど若干気持ち悪い音作りを意識しました。

「MAKIKAE SHIT」hamma&Gimgigam

P:

僕は、Hookと1バース目が入った状態でhammaくんからデータが送られてきたんですけど、聴いた瞬間にイメージがつきました。hammaくんが歌ってるところもイメージついたし、こういう曲調ならではのアプローチしてて面白いなって思ったのが第一印象でした。で、じゃあ僕が何をできるかって考えて、ビートの展開もしっかりあったので、その聞かせ方というかリズム的にはちょっと遊んでみつつ、伝えたいメッセージに落とし込んでやってみたっていう感じですかね。

h:

一番最後の『焼肉ライクからの叙々苑』がやっぱストーリーテラーだなって思った。

P:

あそこが一番バースの最後に来たらいいなって考えて、そこに対してどう続けていくかなあ、みたいなのはありましたかね。でも作詞自体はバースの最初が浮かびました。hammaくんがフックで繰り返してる歌詞を受けて、僕なりの解釈でhammaくんが表現していた反骨精神みたいなものを表現したら面白いのかなって。

h:

ありがとうございます

Q.新曲STROBOLIGHTSはどのように制作は進んでいきましたか?

h:

さっきの質問と若干重複するけど、去年の10~11月ぐらいにGimさんと話してて、もう1~2曲、一緒に作りましょうってお誘いして、年末ぐらいに ビートの原型を頂いて。『MAKIKAE SHIT』の時もそうだったんだけど、「これ、そのままで良すぎて、どうラップしようかな」ってめちゃくちゃ思って。

P:

確かに成立してますもんね。

h:

ノリづらいってワケではなくて、ヒットはないというか、ホームラン打つか食われるかどっちかだなと思って。

G:

なるほど、ありがたい。

h:

フロウっていうよりは、もう完全にスピットしきらないとなビートだなって。で、年始ぐらいにストロボライトっていうアイデアが降りてきて。それに向けて完全に出し切るっていうアプローチをしました。それで満足のいくフックと1バースを作ったときに、このビートを独り占めするよりも、今後も一緒のステージに立つであろうラッパーにフィーチャリングを依頼した方が、そのイベントの立体的な楽しさとか、リスナーの期待感とかも作れるのかなと思って、PMKに客演を依頼したかな。

2024年9月、りんご音楽祭でお互いに出演、コラボレーションを果たすhamma&PM Kenobi

P:

僕も同じ感覚で、これで成り立ってるぐらい強いビートなので、背筋が伸びましたね。試されてるというか。

h:

中途半端にラップできねえぞっていう。いい意味でプレッシャーがビートから伝わってきた感じっすね。

G:

それはビートメイカーとしてとてもありがたい言葉ですね。

P:

あとテーマも良かったんで、分かりやすかったっすね。

h:

あざす

Q.そもそも3人の出会いを教えて欲しいです。印象などあれば。

h:

僕とGimさんの初対面って、xiangyuさんのライブの時とかに?

G:

そうですね。確かxiangyuのライブをhammaさんが見に来てくれて、会ったのが初ですよね。

h:

共通の知り合いから紹介してもらって、もちろん名前は前々から存じてましたっていう。GimさんとPMKは今、初めましてですもんね。

G:

初めましてです。

P:

初めましてです。印象としては、結構ビートが力強いパワーあるものを聞いてたので、今話してていい意味でも違和感があるというか、きちんとした大人の方がしゃべってるようなっていう。

G:

(笑)。僕もPMさんはラップの印象になっちゃうんですけど、すごいキレがいいなと。リズムがすごいキレキレで、カッコいいラップするなあっていう印象はあります。

P:

ありがとうございます。

h:

あと、俺とPMKの出会いは3年前とかだっけ?

P:

そうですね。

P:

つなげてくれたのが、僕が所属してるEarthkickのUDっていうビートメイカーで、初対面は渋谷のTOKIO TOKYOだったじゃないですか?そのイベントのときにお互いの共通点が僕はサッカー、hammaさんはラグビーとアメフトでフットボールだったので、そのテーマで曲やろうぜみたいな雰囲気にはなってたと思うんすよ。それで『ON THE FIELD』が作られていきましたよね。

Q.3人それぞれ好きな音楽やアーティストがいたら教えてほしいです。

h:

僕はVaVa・PUNPEEきっかけで楽曲制作を始めて。今はkZmとかLEXとかのジャンルの垣根を壊している姿にはすごい影響を受けてるし。最近は、ビートアプローチの具合とかはやっぱACE COOLとかもすごいなって思うし。千葉雄喜もすごい大好きで、彼のスタイルを試しにやってみてもなかなか難しいな、とか日々実験してます。

G:

僕はロックから音楽に入ったので、ロックバンドとかが好きで、そこからビートメイクし始めていくうちにクラブミュージックも好きになっていって、今ではどっちかっていうと、クラブミュージックの方が好きですね。今好きなのは、ナイジェリアのRemaっていうアーティストです。ナイジェリアとか、アフリカ系の音楽も好きでチェックしてます。

P:

僕は最初日本語ラップからで、リリックにも入れたりするんですけど、SHINGO★西成と般若とMACCHOがファーストコンタクトです。

h:

日本猿くんとの「sync」って曲のリリックにしてるね。

P:

そうですね。そこから入って日本語ラップだけ聞いてたんですけど、留学してる時になんか気のいい年上のお兄ちゃんが「お前、これも聞けよ」って言ってくれた曲たちが、なぞるべきクラシックたちで、そのあたりのちゃんと押さえとけよみたいなのは聞いて、そこからUSも聴くようになりました。最近はグライムやガラージが好きで、昨年末に東京で開催されたBOILER ROOOMとか遊びに行ったりして、ヒップホップ以外のダンスミュージックのその楽しさも分かってきました。だからこの今回の『STROBOLIGHTS』も面白そうだなって思って参加しましたね。

h:

確かにこの曲、真正面から日本語ラップかと言われたら違くて、クラブミュージック的な側面もあるもんね。

G:

たしかに。

Q.それぞれの好きな部分や直してほしいところがあれば教えてください。

h:

僕から言うと、Gimさんの好きなところはshowmoreさんとか俺とは全然違う方向性の人たちのビートメイクや楽曲提供もマルチにやりながら、僕が毎回するリクエストの「いい意味の気持ち悪さ」にちょうどいい感じで応えてくれて。キレイな音楽も作れるし、いい意味で気持ち悪い音楽も想像以上の曲を作ってきてくれて、なおかつすごい物分かりがいいというか、やりとりをしててストレスを全く感じない大人なところも好きです。

G:

ありがとうございます。

h:

直してほしいとこないです!

G:

わかりましたじゃ、このまま引き続きお願いします!

P:

PMKはもちろんラップ鬼うまいしちゃんと声も立っててラッパーとしての能力は高いんだけど、+αで自分自身のマネージャー・プロデューサーとしての力もめちゃくちゃ高くて。だからすごく尊敬してるし、刺激も受けるしジェラスも感じるときもありますね。

h:

うん。あと直してほしい部分か、、、ないな、別に。

P:

ありがとうございます!Gimさんはどうですか?

G:

PMさんはラップがすごい鋭くて好きです。キレがいい感じが。hammaさんは、普通のヒップホップじゃなくて、クラブミュージック寄りのラップをやっていて、僕もバイレファンキとか今回のビートとか、ちょっとクラブよりのビートを依頼してくれるっていうのは、楽しくて良いですね。そういう新しいの取り入れてるところとかすごい好きですし、あとやっぱ仕事ができますよね。

P:

間違いない。

G:

裏の作業もすごく早くて丁寧で、そういうとこすごくいいと思います。直してほしいところはないですね。

h:

キタ!ありがとうございます。

P:

Gimさんに関しては今日が初対面なので、このビートのところでいうと、さっき言ったようにその力強さみたいなのとか、遊び心みたいなところと展開があって。すごい面白かったというところが好きだなっていう感じですね。hammaくんのいいところはたくさんあるんですけど、新しいことに挑戦する飽くなき探究心みたいなところは、出会ってからずっとやってる印象があって、それってアーティストとしても人としても素晴らしいことじゃないですか。それがサウンドにも生きてくるっていうところがいいですね。あとはそのライブ見てもらったら分かるんですけど、パワーがあるんです。結構一緒の現場とかでライブさせてもらった時に、間近で見るとやっぱパワーあるなって思います。最後は言ったことないんですけど、おしゃれなんですよ。服とか、その全身を通した時に、トータル感がまとまってるんですよ。頭からつま先までそうですよね。

「ダリい」のMV衣装。スタイリングもhamma自身で行った。

G:

それ僕も思いましたね。

P:

そこと音とのギャップもないし、一貫性みたいな。音も含めたトータルコーディネートができてて、今回hammaくん主催のイベント「BAKI BAKI」でもオリジナルのビーニー作ったりとか、私服としても成り立つようなものを作ってて、hammaくんのファッションセンスが活かされてるのがいいところだなって思いますね。直してほしいところはないかな?

h:

あざす。でもね、結構そのファッションも悩んでて。去年出したEP『HARDEST BEACH』から、無機質というか、ちょっと人の温もり少なめな曲をやってて、服も色を減らした方がいいんじゃないかって思って、暖色系の服は結構売りましたね。

P:

なるほど。

Q.今後のリリースやライブなど告知があればぜひお願いします。

G:

5/10(土)に表参道のWall&Wallで、僕が最近入った光学っていうプロデューサーチームのライブがありまして。

h:

新しいチームに入ったって投稿してましたね!気になってますそのグループ。PMKは?

P:

BAKI BAKI一択で。

h:

じゃあ僕が言うと、『hamma presents BAKI BAKI』というイベントを始めることになりまして、その第一回が4/11(金)の深夜に渋谷のCIRCUS TOKYOであります。

P:

あ、そういえば、新曲おろそうと思ってます、間に合えば。バキバキにしたくて。ほかの出演者も結構バキバキじゃないですか?こいつフニャフニャやなって思われたくないからバキバキでいきたいなって思ってて。

h:

バキついてて良いね。俺は客演に『BANGER KING』のCoCo.Jeeと『Gotta groove』のRyukも呼んでて、なおかつ今回の『STROBOLIGHTS』も初披露になるっていう。『STROBOLIGHTS』のMVもイベント内で撮ろうと思ってるから、本当に人が来てくれないとやばい!

G:

確かにミュージックビデオが寂しくなっちゃいますもんね。

h:

そうなんです。ぜひよろしくお願いしますって感じです。よろしくお願いしますって感じです!!!!

イベント情報

hamma presents BAKI BAKI

日時: 4/11(金)OPEN23:00 / CLOSE5:00
会場: CIRCUS Tokyo
Ticket: 前売¥2,500+1Drink/当日¥3,000+1Drink
https://hamma.zaiko.io/e/bakibakivol1
[LIVE]hamma/PM Kenobi/mezz/ONJUICY
[DJ]okadada/MoEPiKA/YOSUKE(lit)/バイレファンキかけ子/DJ juju
[VJ]watakemi(tsuchifumazu)

プロフィール

hamma(ハンマ)

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東京都恵比寿を拠点に活動するラッパー/クリエイター。1993年愛知県生まれ、2019年より活動を開始する。2020年4月にリリースした4th single「last date」はTikTokで1000万回再生を突破。2021年6月に1stアルバム「comma」、2023年9月に2ndアルバム「STRUGGLE」をリリース。「JIM BEAM SUMMER FES 2024 in NAGOYA」やお台場開催のHIPHOP FES「NEXT2024」、「りんご音楽祭」に2022・2023・2024と3年連続で出演。2025年春からは、満を持して自身主催の定期開催イベント「BAKKIBAKI」を始動させる。キャッチーを見つけ出す嗅覚と、それを自身の日常に基づいた解釈で届ける言語化能力の高さを兼ね備えるハイブリットなラッパー。祖父は作曲家の佐野量祥。

PM Kenobi(ピーエムケノービ)

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東京を拠点に活動するラッパー。1995年生まれ大阪出身、全国各地に散らばる総勢17人の大所帯HIPHOP Collective”EARTHKICK”のメンバーで BeatmakeとRapを担当している。卓越したリズム感覚と、歯に衣着せぬワードをリリックに落とし込む 力強いラップスタイルが特徴。
りんご音楽祭2024への出演を果たした。

Gimgigam(ギムギガム)

X: https://twitter.com/gimgigam
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東京在住の音楽プロデューサー。16歳の時、父親に勧められて聴いたレッド・ツェッペリンに影響を受けギターを始める。高校時代から作曲を始めバンド活動に勤しむが、バンドの解散を機にソロでの活動を開始。xiangyuのライブサポートやshowmoreとの共演をはじめ、今をときめく注目のアーティストたちのプロデュース、ハイクオリティなトラックメイクで多方面からの注目を集めている。今年1月にはあっこゴリラのアルバム「キメラ」に4曲参加し、話題を呼んだ。