思わず言葉を探してしまう、せだいのギターロック

PICK UPアーティスト

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回はせだいをご紹介します。

エモいで収まらない抒情性

「言葉が足りない」と感じたことはないだろうか。感情を伝えるにしても情景を描くにしても、ピタリとハマる表現に巡りあえず堂々巡り。語彙力の乏しさに、思わずこれまでの自分を呪いたくなる。せだいも、そんな思いにさせられるバンドだ。

センテンスを取り出して「こういうバンドです」と、せがれを紹介するのは難しくないだろう。しゃがれ声、歌謡曲的なメロディーライン、エモーショナルなギターサウンドなど、特徴的な要素がいくつもある。
しかし、彼らが伝えようとしているものに焦点を当てると話は別だ。せだいの音楽は、端的にいうとエモいのだが、それだけでは収まりきらない。抒情的な日本っぽさとエモーショナルな海外っぽさの間を、彼らは走っていく。感情的でありながら、どこか奥ゆかしさが香るのは、せがれの魅力と言っていいかもしれない。

先日配信された『sugao』は、自主企画を行った2月23日より発売された新譜。前作の『Formula』より各パートにおいてこだわりが詰められた1枚になっており、周囲の評判も高い。激しいだけのものがエモではないと、伝えてくれる作品に仕上がった。

●こんなアーティストが好きな人におすすめ●

・Bloodthirsty Butchers
・ACIDMAN
・ASIAN KUNG-FU GENERATION
・ストレイテナー