サイファーで叩きあげられた、MY MELLOW IN UNDER WORLDの真価

2020.04.29

PICK UPアーティスト

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ！今回はMY MELLOW IN UNDER WORLDをご紹介します。

現場主義で磨かれた感性

自分の得意・不得意や個性は、結果的に周りが決めるものだ。いかに「頑張った」と言ったところで、それは“頑張った”という事実でしかない。周りからの評価に直結するとは限らないのである。「オリジナリティで勝負する時代は、とっくに終わってます」と言ってのけるMY MELLOW IN UNDER WORLDは、そういったことに気づいているのではないだろうか。

彼は愛知県弥富市を中心に活動しているラッパーだ。droogiemafiaというクルーにも所属し、個人・チーム双方での実力を磨いている。
MY MELLOW IN UNDER WORLDで特筆すべき点は、サイファーでの叩き上げということだろう。音源を作って発表することに重点を置くネットラッパーが増えているなか、現場主義を大事にして生きてきた。リアルな場所でたくさんの人たちとフロウを重ね、いろいろなラッパーと出会ってきたからこその価値観が彼のなかには形成されている。だからこそ冷静な視線で世間を見つめ、自己満足の個性に溺れない表現ができるのだ。

先日配信が開始された『MELLODYWORLD』、MY MELLOW IN UNDER WORLDの名刺代わりになる1枚。グルーヴィなフロウがクールな「My pace」やメロウなビートに自然と乗ってしまう「Free in a dream」などバリエーション豊かな6曲が収録されている。約16分で6曲と決して重くはないボリュームなので、まずは聞き流しで一回し聴いてみてほしい。