他愛もないが代弁する、ブルーな気持ち
PICK UPアーティスト
BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回は他愛もないをご紹介します。
何者でもないから歌える歌を
「何者かにならなきゃいけない」と感じる人が現代には多いのではないだろうか。成功しなけれないけない、有名にならなければいけない、お金持ちにならなければいけない。自分で自分に呪縛をかけ、日々をやり過ごしている。そんな世の中で、何者でもないことを受けとめ、言葉を紡ぐ表現者こそ他愛もないだ。
熊本県出身で東京育ち、5歳からピアノを始め、大学時には留学を経験、アパレル業界に就職という彼女。こう経歴を並べてみても、突拍子もない何かがあるわけではない。しかし、その“普通さ”こそ他愛もないの武器だ。
“ありきたりな自分”をコンプレックスとして抱え、向き合ってきたから届けられる言葉を彼女は歌っている。別に大きな障害があるわけじゃない、自分より不幸な人なんてたくさんいる。でも、生きづらい。そんなブルーを抱きしめている人の代弁者になれる人物が、他愛もないなのである。
先日配信が開始された「あぁそうね」は、長い制作期間を経てようやくリリースされた1曲。ひとりごとをこぼすように綴られたリリックは、自身の思いが存在しているからこそ生々しい。何者にもなれない自分に心許なさを感じている人に届いてほしいナンバーだ。
●こんなアーティストが好きな人におすすめ●
・大比良瑞希
・西 恵利香
・Kaede