少年キッズボウイが紡ぐ、後味に残る多幸感

PICK UPアーティスト

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回は少年キッズボウイをご紹介します。

心に爽やかな風を

曲ごとに全く違う表情を魅せるさまは、ともすれば一貫性のないバンドに映るかもしれない。しかしながら少年キッズボウイには、一本の芯がスッと通っている。それは、多幸感ある音楽をキャッチーなメロディーで届けるということだ。

“多幸感”なんて表現すると、ハッピーエンドを想像する人も多いだろう。じゃあ、本当の幸せはハッピーエンドにしかないのだろうか。きっと答えは「NO」だ。センチメンタルに揺さぶられることがあっても、感情に触れ回されて疲れたとしても、結果的に心が温かい気持ちで満たされているのなら、それは“多幸感”と呼ぶに相応しい。
少年キッズボウイが描くのも、そんな世界だ。ちょっと偏屈なところだってあるし、サウンド構成だって変わっている。だけど、聴いたあとに心に爽やかな風が吹き込んでいく、そんな作品を生み出し続けているのである。

先日配信が開始された『EP』は、秋の新作としてリリースされた作品。三者三様の情景を描いた作品は「まだ引き出しがあったのか!」と、さらなる高揚感をリスナーに与える。“適当そう”を真面目にしていく彼らの躍進に期待したい。