華やかで親しみやすい、青野りえのシティ・ポップ

PICK UPアーティスト

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回は青野りえをご紹介します。

健やかな魂が唄う

健やかな歌声は健やかな魂に宿るのだと、青野りえに触れると実感する。“都会的”なんて書くと、雲の上の存在で近寄り難い印象を持つ人もいるかもしれないが、彼女にいたっては全くそんな空気を感じさせない。シティが似合うシンガーでありながら、しっかりと地に足がついているのだ。

この華やかさと安定感の絶妙な塩梅は、彼女のキャリアや生き方と紐づいているような気がしてならない。ゴスペル・コーラスグループVOJAのメンバーとしてデビューし、名だたるアーティストとの共演。CM音楽や専門学校の講師を務めるなど、枠に捉われない活動を展開してきた。
そんな煌びやかな経歴を持っていても、彼女はいたって堅実だ。自然を愛し、小さな幸せにときめき、日常を慈しむ。ひとつひとつの積み重ねが自分へ繋がっているとでもいうように、穏やかに毎日を捉えている。だからこそ青野の歌は、輝かしくも親しみやすくあるのではないだろうか。

先日再配信が開始された『PASTORAL』は、2017年にリリースされたソロデビュー作。正統派シティ・ポップ/AORとして産み落とされた1枚だ。彼女のnoteにはセルフライナーノーツも載っているので、合わせて楽しんでほしい。