コンポーザーとして輝く磯野香織

PICK UPアーティスト

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回は磯野香織をご紹介します。

絡み合うふたりの魅力

2000年生まれのボカロP/コンポーザーの磯野香織と、ボーカリスト・mayucoによるコラボレーション楽曲『3番線通り』。

磯野香織が生み出す楽曲の魅力は、その軽やかなポップさ、キャッチーさだけではない。
ボーカリストの歌声に寄り添い最大限輝かせる楽曲、アレンジに仕上げること、そこに彼のコンポーザーとしての実力を強く感じるのだ。
今回コラボレーションシンガーとして迎えたのはmayuco。
憂いを帯びた彼女の歌声と絡み合う感傷的なピアノのフレーズも、切なく弾ける感情の吐露を包み込むようにサビで広がる音像も、これはこの2人の共作でなければ生まれなかった音楽であると証明するように見事に噛み合っている。

また、繰り返される「3番線通り」という言葉をキーにした歌詞のフレーズもとても秀逸だ。
押韻の響きを楽しむ言葉あそびを存分に散りばめながらも、エモーションを失うことはなく、辛く苦しい恋愛の情景をはっきりと描き出す。
磯野香織、mayucoそれぞれのバランス感覚に驚かされる作品だ。