進化が止まらないRAqのグルーヴ

PICK UPアーティスト

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回はRAqをご紹介します。

より心地よいサウンドへ

ニコ動やYouTubeをベースとしたラップアーティストが頭角を現し始めた2010年代前半に、現役東大生ラッパーとしてデビューしたRAq。当時はネットカルチャーに紐づいたアーティスト像やラップを始めたばかりと思えないスキルに注目が集まっていたが、近年のサウンドの進化には著しいものがある。

そのフットワークの軽さで、海外アーティストとのコラボも重ねてきたRAq。なかでも日本と韓国を拠点に活動するプロデューサー / ラッパー・SKOLORとのコラボは彼にとって重要なものだろう。2018年にリリースされたSKOLORのEPに客演し、今年はコラボEPもリリース。2人の才能が共鳴し、それぞれのフロウとアーバンなトラックが心地よいフィット感を生み出している傑作だ。

そんな音とのフィット感が、確実に自身の楽曲にも反映されているのだろう。積極的なリリースを続けている今年の彼の楽曲は、奥行きのある音作りや効果的なヴォーカルエフェクトがトラックとフロウをより強く接着し、これまで以上のグルーヴ感を作り出している。11月にリリースされた「令和」は、踊り出したくなるような4つ打ちトラックとキャッチーなフックが印象的。まるでDaft Punkが新しい時代を称えたような楽曲に仕上がった。

まだまだ進化の止まらないRAq。リリースごとに見せる新しい表情とグルーヴをぜひ楽しんでみてほしい。