迷いねこが知る強さとうつくしさ
PICK UPアーティスト
BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回は迷いねこをご紹介します。
迷いねこの表現に宿るもの
バンド「チロと衛星」との共作やソロでの音楽活動、また芝居、SNSを通したことばなど、さまざまな形での表現を続けている迷いねこ。
ソロのオリジナル作品、2曲入りのシングル『空とぶ魚』が配信リリースされた。
迷いねこが何かを“表現”し続ける理由。
それは、フィクションとノンフィクションの狭間にあるのではないかと思う。
たとえば、「これはわたしの話だ」と思えるような映画だとか、孤独を思い知る夜に、それでも沁みる歌だとか。
現実と、そこから生まれる虚構に宿るうつくしさのことを、彼女はよく知っている。
《空を飛びたい魚みたい/海泳ぎたい鳥のように/自分の力でわたしの力で/きみの作る宇宙を旅してみたいのです》(空とぶ魚)
実際には魚は空を飛べなくて、ほとんどの鳥は海を泳げない。
夢見がちな詩にも思えるけれど、この根底には、喜怒哀楽のすべてを抱えた人間という生きものにしか言葉にできない力強さがある。
世界と自分を深く見つめるあなたに届いてほしい言葉を、歌を、迷いねこは紡ぐのだ。