空想都市が魅せる描写力
PICK UPアーティスト
BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回は空想都市をご紹介します。
コラボレーションで描き出す
アーティスト・Nullによるひとりユニット、“空想都市”。
ジャンルや形態にとらわれず多様な音楽制作を行うNullが、自由に自らの音楽を発信していく場所のひとつである。
今回リリースされた『もしもし』は、ボーカルにシンガーのBellを迎えた1曲。
アコースティックギターのあたたかな音色から始まり、懐かしい思い出を振り返りながら、徐々に重なり合うバンドサウンドが感情の高まりを伝えるとてもドラマチックな楽曲だ。ギター、ドラム、ベースといった楽器の音はもちろん、心情とリンクするように広がるサウンドアレンジには空想都市らしい表現力を見ることができる。
そして、「誰にも負けない透明感で歌う」をテーマに活動するBellの歌声は、心にじわりと染みていくようにリスナーへ届く。今作の「君」への強い思い溢れる歌詞さえも、透き通る柔らかさでまろやかに包み込んでおり、詩が描くいとおしい切実さをまっすぐ感じられる。
さまざまな音楽の要素を取り入れ、散りばめながら、Nullなりの表現としてさまざまな情景を描き出すプロジェクト・空想都市。今後のコラボレーションや制作にも注目だ。