Year After Yearが香らせる懐かしさ

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ！ 今回はYear After Yearをご紹介します。

ノスタルジックに鳴らして

2022年に結成、京都を中心に活動するバンド・Year After Year。まだ結成1年ほどながら、今年はりんご音楽祭への出演が決まるなど、早耳リスナーの間で注目を集め始めている。

2作目のデジタルシングルとなる『Season』は、さまざまな季節の中で、ふと足を立ち止まらせるように吹く風を想起させる1曲だ。
全編英詩で描かれる歌詞は、日本語圏の私たちにとってすぐに理解が及ぶものではないからこそ、まず音の、メロディの、バンドが作り出す景色の色を聞き手それぞれの中で広げていく。こちらへと問い掛けるようにも、投げやりなようにも取れる独特のボーカルも耳に残って離れない。
一聴して、どうにもスルーはできないエモーショナルに満ちた約3分がここにある。

懐かしさの奥には、必ず忘れたくない、忘れてはいけない何かが隠されているだろう。それを呼び覚ますスイッチを押すのは、Year After Yearの音なのかもしれない。