砂場でしか味わえない、ピュアなエネルギー

PICK UPアーティスト

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回は砂場をご紹介します。

穢れなき真っすぐな想いを

理想像を訊かれたとき「いつの時代にも愛される音楽がしたい」と答えるバンドは少なくないが、実現させるのは至難の業だ。とはいえ、不可能なわけではない。長野県初のギターロックバンドである砂場は、まさしくそれをなしえているからである。

信州大学ビートルズ研究会所属のメンバーが母体となり結成され、2023年には結成20周年を迎えた彼ら。人生の歩みを進めるなかで、メンバーが別々の土地に身を置くことになっても、遠距離なのを逆手に取り活動範囲を広げてきた。
昨今では好きなものへの愛を語るとき、「○○でしか取れない栄養がある」なんて表現するが、砂場もまた、そう思わせてくれるバンドである。美しい日本語に郷愁を感じるサウンド、純粋で邪気に染まらないエネルギーは、彼らでしか味わえない魅力なのだ。

先日配信が開始された『薄氷』は、彼らにとって4年ぶりとなるリリース。迷い悩みながら生きていくさまを綴った2曲は、同じように胸の苦しさが取れない人々の支えになることだろう。