物語を豊かに描く、音夢の表現力

PICK UPアーティスト

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回は音夢をご紹介します。

言葉で情景を魅せていく

都会的なサウンドと落ち着いた歌声が魅力的なシンガーソングライター、音夢。もともとは飲食店でのBGM演奏やバンドのサポート、コンサートなどを中心に別名義で活動していたが、2023年4月に音夢へ改名。2023年5月から、より活動を本格化させている。

先日配信が開始された「鳴かぬカナリア」は、懐かしさ漂うUKサウンドに気怠げなボーカルが弾むポップナンバー。ひとつひとつの音色が柔らかく、サウンドが肌にじんわりと馴染んでいく感覚が心地よい。「この曲を聴け!」と無理やり突きつけるのではなく、そっと包みこむような音作りになっているのだ。

また、音夢特有のストーリーテリングな歌詞も健在だ。“あの子”との出会いから始まり、紡がれていく物語は、大切な人を愛でる温かな視線に溢れている。前半では“歌って”であった語り掛けが、ラストは“謳って”で結ばれている点も美しい。