今こその凄みを帯びる大車輪

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ！ 今回は大車輪をご紹介します。

極まったグルーヴを魅せて

2002年結成、群馬県高崎市を中心に活動するプログレッシブ・ミクスチャーロックバンド・大車輪。メンバーの脱退等により2010年代から活動休止していたが、2024年に活動再開、そして2025年5月7日、復活後初の音源となる『腐食 EP』をリリースした。

約15年振りのリリースになるという今作。同期や打ち込みに頼ることなく生音のみで織り成されるグルーヴィなループ感を持つバンドサウンドと、強いメッセージ性を含んだポエトリーリーディングによって、当時と変わらない、むしろ月日を重ねたからこそ滲み出る凄みを感じさせるEPになっている。
音と言葉の重なり合いが強く心に残る『腐食』『「歪、空、鳥。」』に加え、『車窓』のインストゥルメンタルバージョンが収録されていることにより、バンドとしてのグルーヴがまさに今こそ極まっていることを痛感できる点にも思わず口角が上がらずにいられない。

活動再開後もスタジオライブや各地でのライブなど積極的な動きを見せている大車輪。今こそ注目したい存在感を放っている。