ちょっとだけ現実から浮遊する、諭吉佳作/menの創作
PICK UPアーティスト
BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回は諭吉佳作/menをご紹介します。
音の波に身を委ね
2003年生まれのシンガーソングライター、諭吉佳作/men。小学6年生の頃より作詞作曲を開始し、固定概念に捉われない発想で、自身の心に実直なクリエイティブを生み出し続けている。
先日配信が開始された『テーブルテニスのゲームのレフィル』は、全16曲が収録されたインストゥルメンタルアルバム。実際に演奏しているような打ち込みと淡々とした編集、人の声といった異なる要素を同系列で扱うことで、様々な世界が混ざり合う未知数な作品に仕上がった。
ひとつひとつの曲がドラマチックでありながら、盤としても短編集のようにずっしりとした濃密さ。各楽曲が違う空気を放っているにも関わらず、遠くから見渡すと単純ではない何かがきちんと一貫している。現実からちょっとだけ体を浮遊させ、その流れに身を任せながら、何度も何度も出会い直したい1枚だ。
